韓流ドラマの影響により、韓国の化粧品などの中国における販売が伸びている。輸出の依存度が高い韓国にとって中国は非常に重要な市場の1つであり、中韓自由貿易協定の締結もあり、韓国は中国の内需取り込みに積極的だ。(イメージ写真提供:123RF)

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 韓流ドラマの影響により、韓国の化粧品などの中国における販売が伸びている。輸出の依存度が高い韓国にとって中国は非常に重要な市場の1つであり、中韓自由貿易協定の締結もあり、韓国は中国の内需取り込みに積極的だ。

 韓国の伝統料理の1つである参鶏湯(サムゲタン)もまもなくレトルト製品の対中輸出が始まるが、韓国メディアの亜洲経済の中国語電子版はこのほど、韓国国内では高麗人参の含有量をめぐって紛糾しているようだ。

 参鶏湯は鶏肉と高麗人参、もち米などを煮込んだスープ仕立ての料理だが、中国と韓国は2006年からサムゲタンの輸出について協議を行ってきた。そして15年10月に実に9年越しで協議がまとまったわけだが、中国に輸出するには含まれる高麗人参の量を「減らす」よう求められているという。

 記事は、韓国政府側の見解として「中国は高麗人参を含む食品を保健品」に指定していると紹介。保健品とは日本で言う機能性食品のようなもので、体の調子を整える機能を持つことを謳うことのできる食品を指す。

 機能性食品の対中輸出には複雑な手続きが必要となるため、中韓政府は1人あたり3グラム以下の高麗人参が含まれたサムゲタンは食品扱いすることで一致したが、記事は、韓国のサムゲタン業者が「1人あたりたった3グラムの高麗人参しか入れられないのでは、本来の味や風味が大きく損なわれる」と指摘し、参鶏湯のイメージそのものまでが損なわれる恐れがあると主張していることを伝えた。

 韓国のサムゲタンは現在、日本のほか米国や香港、台湾、シンガポール、オーストラリアなどに輸出されているものの、輸出量は減少を続けている。韓国農林畜産検疫本部の統計データによれば、11年のサムゲタンの輸出量は3077トンだったが、その後は減少が続き、14年には1691トンと約半減し、輸出額も同様に3年間で半分にまで落ち込んだ。韓国のサムゲタン業者にとって中国市場は頼みの綱ではあるものの、高麗人参の風味が薄いサムゲタンで果たして市場を開拓できるのか、不安が高まっているようだ。(編集担当:村山健二)(イメージ写真提供:123RF)