[EURO]采配的中! イングランドが劇的な逆転勝利…ウェールズはベイルの魔球FK実らず

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[6.16 EURO B組第2節 イングランド2-1ウェールズ]

 EURO2016は16日、B組の第2節でイングランド代表とウェールズ代表による注目の英国ダービーが行われた。ウェールズが先制したが、後半11分に同点に追いついたイングランドが、後半アディショナルタイム2分のFWダニエル・スターリッジの決勝点で2-1の逆転勝利をおさめた。

 グループリーグで最も注目を集める一戦だ。イングランドとウェールズは過去に101回対戦しており、ウェールズの14勝に対して、イングランドが66勝と大きく勝ち越している。しかし、初出場のウェールズは初戦を制し、この試合に勝利すればグループリーグ突破が決まる。その一方で初戦は引き分けだったイングランドは、この試合に敗れればグループリーグ敗退の危機に陥る。

 試合はイングランドが主導権を握る。前半7分にカウンターから決定機。MFアダム・ララナが右サイドを攻め上がり、低い弾道のクロスを供給すると、MFラヒーム・スターリングが滑り込みながら左足で合わせたが、ゴール上に外れる。同36分にはFWウェイン・ルーニーの右CKからファーサイドのDFクリス・スモーリングがヘッドもわずかに枠を外れた。

 劣勢だったウェールズだが、前半42分にFWハル・ロブソン・カヌがルーニーに倒されてFKを獲得すると、頼れるエースがこのキッカーを務める。第1戦のスロバキア戦で決めた位置からは少し遠かったが、FWガレス・ベイルが左足で放った無回転シュートは、左右に小刻みに揺れながら鋭く落ち、GKジョー・ハートが手に当てたが弾き出すにはいたらず、ウェールズに先制点が入った。

 1点ビハインドのイングランドは後半開始から動いた。FWハリー・ケインとスターリングを下げて、FWジェイミー・バーディとスターリッジを投入。このロイ・ホジソン監督の交代策が奏功する。後半11分、スターリッジがPA左から上げたクロスはDFアシュリー・ウィリアムズにカットされるも、ゴール方向に飛び、バーディが右足で押し込み、1-1と試合を振り出しに戻した。

 攻撃の勢いを増すイングランドだが、なかなか得点できないでいると、後半28分にララナに代えて18歳FWマーカス・ラッシュフォードを投入。その後もイングランドがゴールに迫るも、ウェールズの5バックの守備を崩すことができず、このまま試合終了かと思われた。

 しかし、イングランドが意地を見せる。後半アディショナルタイム2分、左サイドでパスを受けたスターリッジが味方とのパス交換から強引に右足でゴールにねじ込み、2-1。劇的逆転ゴールでイングランドがグループBの首位に浮上した。


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