ロシア政府のハッカー集団、トランプ氏のデータをDNC(米民主党全国委員会)から盗んだことが発覚

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ロシア政府関連のハッカー集団がDNC(米民主党全国委員会)のネットワークに侵入し、共和党の大統領候補となったドナルド・トランプ氏に関する研究ファイルを盗んでいたことが、調査に当たっているサイバーセキュリティ会社の発表により明らかとなりました。ハッカー集団は昨年の夏からシステム内に潜伏していましたが、トランプ氏の関わった過去のビジネスや政治的な声明についてのデータを持ちだしたのはつい最近とのこと。侵入が発覚してからすぐに対処し、現在ではハッカー集団は排除されているそうです。DNCの依頼を受けて事件の調査に当たったのは、米サイバーセキュリティ会社のクラウドストライク。同社の最高技術責任者によれば、DNCのネットワークには2つの独立した系統のハッカー集団の潜伏が見つかったそうです。一つはロシア連邦保安庁(FSB)と繋がりがあると見られるもので、昨年の夏にシステムへと侵入。もう一つはロシア軍の諜報機関に関連する集団で、今年の4月に侵入したと見られています。

全世界の命運を左右する米大統領選挙の候補者についての情報は、アメリカ国内のみならず諸外国からも注目の的となるもの。民主党にせよ共和党にせよ互いの対立候補を攻撃するために情報を集めることは通例であり、各国の諜報機関も次期リーダーの考えや性癖を知るために日々活動しています。先のクラウドストライク最高技術責任者も「世界中のすべての人々が、『トランプとは何者か』を知ろうとしている」とコメント。特にトランプ氏の外交政策がどうなるかが関心事であり、ロシアのプーチン大統領に対して好意的な言及をしているものの、本当に真意なのかが焦点というわけです。

アメリカ政治を狙った諸外国のサイバースパイは長い歴史があります。たとえば2008年の米大統領選挙でも、中国政府が民主党のバラク・オバマ氏と共和党のジョン・マケイン氏の両陣営のコンピューターをハッキングしていたと報じられていました。

プーチン大統領がトランプ氏を「聡明で才能がある」と評したお返しに、トランプ氏がプーチン大統領を「強力なリーダーだ」と褒め合ったときは半ば冗談ニュースのようでしたが、今回のロシア政府ぐるみらしいハッキングは「ドナルド・トランプ大統領」の現実味を増しているようです。