長嶋 修氏
不動産ビジネスとしていま要注目の「民泊」と「シェアハウス」。その最前線を取材するとともに、驚きの稼ぎをあげる猛者たちを直撃。儲けのヒントを探り出した。貸し会議室など新たな「シェアリング・エコノミー」投資の実例も紹介。副収入が欲しいサラリーマンは必見!

◆2020〜30年に向けて民泊は巨大市場に成長する

 個人が旅行者に空き部屋を有料で貸し出す「民泊」。政府は旅館業法の規制緩和を進め、今年4月から認定制の民泊がスタートした。大ブームとなっている民泊が事実上解禁されたわけだが、なぜこれほど盛り上がっているのか。不動産コンサルタントの長嶋修氏が理由を語る。

「外国人旅行者の急増により需要が格段に増え、投資として儲かるからです。東京都心部で民泊を行って月20日程度稼働すれば、一般的な不動産投資の2倍の売り上げを見込めます」

 民泊のやり方は、自宅の一部を貸す、賃貸物件を借りて貸す、投資物件を購入して貸す、などさまざま。集客には世界最大の民泊仲介サイト「Airbnb」を利用する人が大半だ。

「政府は今後さらに民泊の規制緩和を進める構えを見せています。ただ一方で自治体の中には慎重な姿勢や反対するところも少なくない。たとえば東京の場合、台東区や世田谷区などは民泊NG。自治体によって民泊への対応が異なるので注視しておくべきでしょう」

 5月、民泊“全面解禁”に向けた政府の動きが報じられた。マンションや戸建て住宅の所有者はネットを通じた簡単な手続きで旅館業法の許可なく部屋を貸し出せたり、現在禁じている住宅地での営業も認めるようにする原案を作成。来年の通常国会に新法を提出するという方針だ。これには訪日外国人観光客の拡大に繋げたい思いがある。

 政府はもともと2020年の東京オリンピックまでに年間2000万人の訪日外国人観光客を目標にしていたが、2015年に1900万人超に到達。目標を上方修正して2020年に4000万人、2030年に6000万人を掲げている。その達成には民泊の存在が必要不可欠といえるのだ。

「現状でも、東京や大阪のビジネスホテルは外国人旅行者の予約で埋まっています。ホテルの数があきらかに足りないわけです。年間8000万人超の外国人が訪れるフランスのように、訪日する外国人が現在の2〜3倍になってもおかしくない。でも宿泊施設の整備は早急には進まない。そんな状況において、民泊は限りなく大きい市場に成長していくと予測できます」

 では、どこで民泊をやるのが賢いのか。稼げるエリアを教えてもらおう。

「鉄板はやはり東京。新宿や渋谷など、外国人に広く知られている都心部のエリアがベストだと思います。ガイドブックに紹介されている東京の観光地の町も狙い目です」

 東京は手堅いものの、競争が激化する懸念も。穴場のエリアはどこなのか。

「ズバリ、和歌山です。和歌山県は知事が観光にものすごく力を入れ、外国人を意識して作ったHPも目を引きます。地方でも観光に積極的なエリアなら、民泊需要が高まっていく可能性を秘めている。空き家を安く買って、民泊にするというのもありですね」

◆不動産シェアビジネスは今後さらに拡大していく

 一方、2000年代後半に登場して少しずつ広がっていたのが「シェアハウス」。家賃の安さ、人との繋がりやコミュニティを求めるニーズにマッチし、近年は賃貸の一形態として定着している。そこに目をつけてシェアハウス経営に乗り出す投資家が増えている。

「シェアハウスの利点は、普通の賃貸を上回る収益性の高さです。たとえば、3LDKを1人に貸すよりも、3部屋のシェアハウスにして3人に貸したほうが家賃を多く取れて稼げる。効率的な賃貸経営をできるのです」