小島秀夫が帰ってきた──新作『Death Stranding』発表

写真拡大

2015年にコナミを退社した小島秀夫が、退社後初となる「PlayStation 4」用のゲーム「Death Stranding」を発表。プレスカンファレンスが行われたE3の会場では、小島のカムバックが盛大に歓迎された。

「小島秀夫が帰ってきた──新作『Death Stranding』発表」の写真・リンク付きの記事はこちら

ロサンゼルスで6月16日(現地時間)まで開催されているゲーム展示会「E3」で、ソニー・インタラクティブエンタテインメント(SIE)は「PlayStation 4」関連のプレスカンファレンスにゲーム開発者・小島秀夫を招き、コジマプロダクションの最新作を発表した。「Death Stranding」(死の座礁)というミステリアスなタイトルだ。

ティザー動画の冒頭では、英国の詩人ウィリアム・ブレイクの『無垢の予兆』が引用され、奇妙な世界の光景が映し出されていく。「一粒の砂にも世界を/一輪の野の花にも天国を見/君の掌のうちに無限を/一時のうちに永遠を握る」という詩だ(訳は松島正一『対訳ブレイク詩集』より)。

画面には、片手に手錠をはめられた全裸の男が登場し、裸で泣いている赤ん坊を抱きあげて泣き始める。しかし、間もなく赤ん坊は消え失せて、男の手のひらには黒い油だけが残る。油にまみれた赤ん坊の手形(赤ん坊の姿はない)が自分から離れていくのを見た男は、立ち上がり、死んだクジラがいくつも横たわる荒れ果てた海岸を海に向かって歩いて行く。空にはヒューマノイドのようなものが5体、浮かんでいる。

RELATED

この男は明らかに、米国のテレビドラマ「ウォーキング・デッド」の主役ダリル・ディクソンに似ている。そして確かに、クレジットにはダリル・ディクソンを演じたノーマン・リーダスの名前が記されている。リーダスは、小島がギレルモ・デル・トロ監督とともに制作することになっていたが途中で中止されたホラーゲーム「Silent Hill」に登場する予定だった俳優だ。

今回の発表は、小島が2015年12月にコナミを退社して以来、ファンたちが待ち望んでいたものだ。コナミのゲーム「メタルギアソリッド」シリーズの監督である小島には熱烈なファンがいるが、小島とコナミとの関係はしばらく前から緊張状態にあった。

2015年4月には「Silent Hill」の制作を中止。7月には「Metal Gear Solid V」のパッケージから小島の名前が取り下げられた。そして、当時小島が率いていたスタジオの米国オフィスも10月に閉鎖された。さらに、12月3日にロサンジェルスで開催された「The Game Awards」への小島の出席も禁じられた(日本語版記事)。

小島は、2015年12月15日にコナミを退社し、16日に新スタジオ「コジマプロダクション」を立ち上げるとともに、同スタジオの第1作目をPlayStation向けのタイトルとして制作することを発表した(日本語版記事。文末の動画は、ソニーコンピュータエンタテインメント(SCE)社長でグローバルCEOでもあるアンドリュー・ハウスが日本語で、小島との提携を発表するもの)。

E3の会場で、ハウス社長による紹介とともにステージへ上がった小島には、スピーチを始める前から盛大な歓声が送られた。小島は冒頭で「帰ってきたよ(I’m back)!」と陽気に挨拶したが、彼への歓迎はまるで、ロックスターや王族に対して送られるようなものだった。