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アジレント・テクノロジー(アジレント)は6月14日、トリプル四重極ICP-MS(誘導結合プラズマ質量分析計)の新モデル「Agilent 8900」を販売開始したと発表した。

トリプル四重極ICP-MSは、リアクションセルの前後に四重極型の質量分析計を装備することで超高感度分析を実現したもので、シングル四重極ICP-MSでは原理上分離しきれない物質を正確に測定することが可能。半導体ウェハの不純物分析や材料分析、研究機関などで利用されている。

同社は2012年に「Agilent 8800」として世界で初めてトリプル四重極ICP-MSを市場に投入しており、現在でもトリプル四重極ICP-MSを商用化しているのは同社のみだという。

今回販売開始となるAgilent 8900は、新しい真空系およびイオンレンズを採用し、軸方向加速イオンガイド搭載のオクタポールリアクションセルを搭載したことにより、第1世代と比較して約2倍の高感度化を実現。さらに、硫黄(S)やケイ素(Si)の汚染が少ないアルゴン(Ar)ガスフローシステムを採用することで、これらの元素についても検出下限を50pptにまで改善している。

また今回、高速通信の検出器システムを搭載することで、ナノ粒子の測定にも対応した。これにより、金(Au)、銀(Ag)をはじめ、従来は困難だったSiO2やTiO2のナノ粒子も測定可能となる。アジレント・テクノロジー・インターナショナル プロダクトマーケティング部 杉山尚樹氏は「8800では、半導体・材料や研究機関、医薬品・ライフサイエンスをターゲット市場としていたが、8900ではナノ粒子の分析が可能になったため、これまでの業界はもちろん、環境・食品・化学・エネルギーなど、非常に多くの業界を狙うことができるようになった」と説明した。

Agilent 8900の価格は約4000万円から。同社は、国内で50システムの導入を目指すとしている。

(周藤瞳美)