ドラッグで”未知なる力”を得ようとする動きはますます先鋭化しつつある!?
 眠気を振り払い、もう一頑張りしたい。誰もが活目するようなアイデアを生み出したい。プレゼンで聴衆を惹きつける活力が欲しい……。そんな時、コーヒーやエナジードリンクに手を伸ばす習慣は過去のものになりつつあるのかもしれない。

 アメリカのビジネスパーソンの間では、15〜20年前よりスマートドラッグの流行が顕著だったが、近年はリバイバルが起きつつある。

 スマートドラッグとは認知能力を強化し、創造性や記憶力、集中力を向上させるサプリメントや薬剤の総称。その定義は広く、DHA(魚油)のような食品から、リタリンやモダニフィルなどの処方箋が必要になる向精神薬までが含まれる。

◆エリートの5人に1人がスマドラ使用

 近年、米ネイチャー誌が1400人を対象に「スマートドラッグの使用経験の有無」を調査したところ、5人の1人が「使用している」と回答。経営者や弁護士、プログラマー、研究者など、知的生産性が求められ、競争が激しい職業ほど使用する傾向は大きいという。そして、スマートドラッグによる能力の向上を実感するビジネスパーソンは少なくないのだ。

 例えば、実業家で、ベストセラーとなった『シリコンヴァレー式 自分を変える最強の食事』の著者でもあるデイヴ・アスプリーもそのひとり。彼の朝は、ピラセタムやアニラセタム、CILTEPなど、おおよそ聞いたこともないような薬剤を約15錠飲み下すことから始まる。

 彼は米『CNNマネー』のインタビュアーに対して、「(スマートドラッグを飲むことによって)限界なんてないように感じる。まるで自分がアップグレードされたようにね」と語り、自身の成功はスマートドラッグによってもたらされたと言ってはばからない。

 こうした世相を反映し、シリコンヴァレーではスマートドラッグに関連したスタートアップが花盛りだ。代表的なものはNootroboxだろう。グルーポンの元プロダクトマネージャー、ジェフリー・ウーとYouTubeの元マネージャー、マイケル・ブラントが設立した同社は、賦活作用に特化したゼリーキューブ「Go Cubes」(コーヒー3杯分の覚醒作用がある)や記憶力を強化する錠剤「Rise」などを販売。近年には、TwitterやFacebookに投資したことで知られるヴェンチャーキャピタル、アンドリーセン・ホロウィッツから200万ドルもの融資を受けており、スマートドラッグ市場の発展性を象徴する事件とされている。

◆日本で入手可能なスマドラを試してみた

 こうしたアメリカのスマートドラックの二次ブームがやがて日本にも波及する可能性は高い。業務における生産性の向上はあらゆるビジネスパーソンの命題であり、スマートドラッグがその解答のひとつならば、試してみたいと考えるのは決して突飛な発想ではないからだ。

 しかしながら、日本ではいまだスマートドラッグの認知度は低く、“胡散臭い健康食品”と見なされる傾向がある。そこで本サイト記者が日本で入手できる主要なスマートドラッグ4種をそれぞれ1週間ほど試してみた。下記がその報告になる。

◯ピラセタム(市価:1箱30錠/約1400円)

 1964年に開発された脳機能調整薬で、最も代表的なスマートドラッグ。脳の一部の血流量と酸素消費量を増やし、臨床実験において失語症や痴呆などの改善が確認されている。
 今回、もっとも効果が体感できたスマートドラッグ。服用以前は複数のタスクを同時に抱えると注意が散漫になり、仕事と無関係のWebサイトをチラ見することがあったが、服用すると心の雑念や動揺が消え、明らかに処理できる仕事量が増えた。

◯アーカリオン(市価:1箱60錠/約2600円)

 スルブチアミン(ビタミンB1の合成誘導体)を有効成分とするスマートドラッグで、日本でも比較的ポピュラー。記憶力と思考力向上の効果があるとされる。