国内市場では2014年4月の消費税増税前に駆け込み需要が発生しましたが、増税後は新車販売で前年割れが相次ぐ結果となりました。

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登録車については消費増税から1年後の昨年4月にようやく前年割れから脱し、徐々にもち直しながら現在に至っていますが、軽自動車は昨年4月の軽自動車税増税の煽りを受けて、一旦増税前に駆け込み需要が発生したものの、その後17ヶ月連続で前年割れが続いており、先頃の燃費不正問題がその状況に拍車をかけています。

今や国内の自動車市場活性化が喫緊の課題となっており、JAMA(日本自動車工業会)の西川廣人会長も5月の就任挨拶で「自動車ユーザーに対する過重な税負担の軽減は不可欠であり、引き続き自動車税制の抜本的な見直しを強く訴えていく」としています。

安倍政権は当初2015年10月の予定だった消費税の再増税(8%→10%)を経済再生とデフレ脱却を優先するため、2017年4月に先送りしており、これに伴い、同時に予定されていた「自動車取得税(地方税)」の廃止も先送りされて現在に至っています。

政府はその一方で自動車取得税の廃止に伴う財源確保のため、新車購入時にクルマの燃費に応じて最大3%課税する「環境性能課税」(地方税)の導入を予定しており、税制改正大綱でも「消費税率10%時に導入する」としています。

自動車税制の見直しにはエコカー減税適用基準の見直しも含まれており、結局、税の軽減どころか税の付け替えに過ぎないとして、JAMAを筆頭に自動車業界が強く反発しています。

そうしたなか、安倍首相が2019年10月まで消費税率再引き上げの先送りを決めたことで、予定していた「自動車取得税」廃止やそれに伴う「環境性能課税」の導入についても再度先送りされるとの見方が強まっています。

しかし、本来は消費税との2重課税になっている「自動車取得税」を即刻廃止し、代替財源に新税を導入するのではなく、自動車関係税以外から創出すべきなのはいうまでもありません。

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既に国の総税収の約1割に達している自動車関係諸税にこれ以上依存し続けた場合、新車販売の落ち込みがさらに深刻化、日本経済の原動力である自動車産業自体を弱体化させる可能性もあります。

政府は自動車関係税に過度に頼らない税収手段を構築することが急務といえそうです。

(Avanti Yasunori ・画像:JAMA、JAF)

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