熊本大学大学院生命科学研究部の鬼木健太郎助教らの研究チームは、遺伝的に酒に弱い人は飲酒習慣がなくても脂肪肝の発症リスクが高いと明らかにした。英科学誌「Nutrition & Diabetes」に2016年5月23日、論文を発表した。

研究チームによると、脂肪肝はアルコールの多飲で引き起こされやすいが、過食や運動不足が原因で起きる非アルコール性の脂肪肝もあり、日本で増加している。自覚症状が少ないため見過ごされやすく、本人が気づかないまま肝硬変や肝臓がんに進行することが多い。そのため、早期発見と予防法の確立が求められている。

研究チームは、一日の平均アルコール摂取量が男性30グラム(ビール大瓶1本、日本酒1合に相当)、女性20グラム未満の場合を、「飲酒習慣がない」と定義。日本赤十字社熊本健康管理センターの人間ドック受診者のうち飲酒習慣がない341人を対象に臨床研究を行った。すると、酒に弱い人は、強い人に比べ、非アルコール性の脂肪肝への罹患(りかん)率が約2倍高いと分かった。