まるでイラストのような33枚の写真──テクニカラーな世界の街並み
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2/33London, England｜PHOTOGRAPH BY ABEN THOMAS
3/33New York, USA｜PHOTOGRAPH BY ABEN THOMAS
4/33New York, USA｜PHOTOGRAPH BY ABEN THOMAS
5/33Prague, Czech Republic｜PHOTOGRAPH BY ABEN THOMAS
6/33London, England｜PHOTOGRAPH BY ABEN THOMAS
7/33New York, USA｜PHOTOGRAPH BY ABEN THOMAS
8/33Barcelona, Spain｜PHOTOGRAPH BY ABEN THOMAS
9/33New York, USA｜PHOTOGRAPH BY ABEN THOMAS
10/33Barcelona, Spain｜PHOTOGRAPH BY ABEN THOMAS
11/33New York, USA｜PHOTOGRAPH BY ABEN THOMAS
12/33New York, USA｜PHOTOGRAPH BY ABEN THOMAS
13/33New York, USA｜PHOTOGRAPH BY ABEN THOMAS
14/33Hong Kong, China｜PHOTOGRAPH BY ABEN THOMAS
15/33Shanghai, China｜PHOTOGRAPH BY ABEN THOMAS
16/33Paris, France｜PHOTOGRAPH BY ABEN THOMAS
17/33Florence, Italy｜PHOTOGRAPH BY ABEN THOMAS
18/33Hong Kong, China｜PHOTOGRAPH BY ABEN THOMAS
19/33Florence, Italy｜PHOTOGRAPH BY ABEN THOMAS
20/33Rome, Italy｜PHOTOGRAPH BY ABEN THOMAS
21/33Shanghai, China｜PHOTOGRAPH BY ABEN THOMAS
22/33Hong Kong, China｜PHOTOGRAPH BY ABEN THOMAS
23/33Paris, France｜PHOTOGRAPH BY ABEN THOMAS
24/33Florence, Italy｜PHOTOGRAPH BY ABEN THOMAS
25/33Hong Kong, China｜PHOTOGRAPH BY ABEN THOMAS
26/33Pisa, Italy｜PHOTOGRAPH BY ABEN THOMAS
27/33Paris, France｜PHOTOGRAPH BY ABEN THOMAS
28/33Pisa, Italy｜PHOTOGRAPH BY ABEN THOMAS
29/33Pisa, Italy｜PHOTOGRAPH BY ABEN THOMAS
30/33Paris, France｜PHOTOGRAPH BY ABEN THOMAS
31/33Paris, France｜PHOTOGRAPH BY ABEN THOMAS
32/33London, England｜PHOTOGRAPH BY ABEN THOMAS
33/33Florence, Italy｜PHOTOGRAPH BY ABEN THOMAS
Prev Next［編註：本記事は、ベン・トーマスの作品「Chroma II」が最新版にアップデートされたものである。彼のInstagram上で作品をさらに見ることができる。］
ベン・トーマスが撮影した都市の、平面的な質感とトーンとに惑わされてはいけない。これらはイラストではなく、写真なのである。
メルボルン出身の写真家であるトーマス氏は、知覚との戯れを愛している。彼は、ニューヨークやロンドンといった賑やかな都市をティルトシフトレンズでとらえた「Cityshrinker」や、都市を逆さまに裏返しにした「Accession」といった作品を発表している。そして、作品「Chroma」においては、ハイコントラストな色の効果を模索している。
「最もベーシックな色や形、そしてイラストのような平面的な美にまで、これらの都市を落とし込みたかったのです」とトーマス氏は語る。
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オーストラリアや中国、イギリス、フランス、そしてイタリア。トーマス氏は、今回のプロジェクトのために世界中を彷徨してきた。彼は、キヤノン5DマークIIIといくつかの交換レンズを使って撮影する。新たな都市を訪れるとその景色に圧倒されてしまうので、だいたい事前に、自分が撮影したい対象に対してアイデアを巡らすため、Googleストリートヴューでのリサーチに時間を費やすという。場合によっては、何の計画もなく思い付きで旅に出発することもある。
いったん撮影を始めると、トーマス氏は都市の個性を反映する最小限の特徴を備えた「独特のアーキテクチャ」を捉えようとする。「パリやロンドンが古き良き歴史と近代的な建物がミックスされた街である一方、香港や上海といった街は、信じられないほど高密度で、建築学的に見ても近代的な都市です」と、彼は語る。
トーマス氏は写真に平面的な印象や感触を与えるため、明るく晴れた日に撮影を行っている。「Lightroom」や「Photoshop」を使用して、できるだけ陰影が生まれないように処理する。そして、一種のネオンのような色合いをつくり出すために、カラーバランスと明度を調整する。強烈な色とその奥行きを適切に組み合わせるため、想像以上に複雑なこのプロセスは実験に1年ほどの歳月を要した。
世界中に点在しているが、それらの都市はこうしたプロセスで処理されたカラーで統一されている。賑やかなメトロポリスたちはその色と形に凝縮され、その特徴がより際立つのだ。「わたしたちが住んでいる街は、時としてやたらに複雑で、多少とっつきにくいものなのです」と彼は語る。「こういった複雑な側面を最もシンプルな構成要素に落とし込み、その本来備わっていた美しさを、表現したいのです」
