春から夏へ、梅雨はまさに季節の変わり目。私たちのからだのはたらきも、変化の只中にあります。この時期は湿度が高くじめっとした日が続くかと思えば、肌寒い日もあったりと日ごとに寒暖差が激しいのが特徴。体調管理がむずかしい季節といえます。冷えやだるさからくる不調の予防は、毎日の食事のちょっとした工夫から。楽しみながらおいしく体調を整える、梅雨時ならではの食材と食べ方をご紹介します。

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お助け食材で、寒暖差を乗りきる!

気温や湿度が大きく変化する梅雨時。体温調節や発汗作用がうまくはたらかずに、風邪気味でだるさを感じたり、おなかをこわしやすくなりがちです。そんな時に、ぜひ食べたいのが梅干し。クエン酸などの豊富に含まれる有機酸が代謝をうながし、おなかの調子を整えて免疫力を高めてくれるほか、梅干しの塩分がからだをシャキッと引き締めてくれる効果もあります。
梅干しには強力な殺菌作用もあり、食中毒の起こりやすい梅雨の季節にはありがたい食材。お米に梅肉をまぜた梅ごはんや野菜の梅和え、いわしやごぼうの梅煮など、梅酢や梅干しを加えた料理を食卓に並べて、おなかの不調の予防、食欲増進、気力回復をはかり、梅雨時の不調を予防しましょう!

おなかの不調の予防、食欲増進、気力回復に。


陰の季節には、乾物のパワーを取り入れて

やがてくる夏が陽の季節ならば、梅雨は陰の季節。からだもむくみや冷えなどの変化がおこりやすくなります。陰の季節を乗りきるのにぴったりなのが、太陽のエネルギーをたくさん浴びた乾物。この時季は旬の野菜や根菜類が少ないので、ビタミン・ミネラルや食物繊維が豊富な乾物が重宝します。切り干し大根や車麩、高野豆腐にごま、豆などがおすすめ。特に豆や豆腐の加工食品は良質なたんぱく質が豊富なので、陽のパワーの補給にぴったりです。
梅雨時は、ストックしてある乾物などの保存食品を使い切る時季でもあります。梅雨の湿気を含み夏の熱気を受けると、とたんに品質が劣化してしまうのです。保存食品の整理と梅雨時に不足しがちな栄養補給の両方を兼ねて、おいしくむだなく乾物を食べ切りましょう。

太陽のエネルギーをたくさん浴びた乾物。


慎重に食べたい、梅雨時の夏野菜

この時季の夏野菜は、まだまだ旬は先。身体を冷やす作用が思いのほか強いので、慎重に食事に取り入れましょう。油断するとおなかをこわす原因に。梅雨が完全に明けきるまでは、火を通して食べるのがおすすめです。たっぷりの夏野菜でつくる揚げびたしやラタトゥイユ、ミネストローネなどの温かい汁物に。彩りのよい料理は、梅雨時の食卓をぱっと明るくしてくれそうですね。
季節に合わせた食材や食べ方を、ぜひ毎日の生活に取り入れて。からだのリズムをととのえ、ツライ梅雨時の不調を予防しましょう。

夏野菜は火を通して食卓に。

参考文献
大森一慧 『からだの自然治癒力をひきだす食事と手当て』 サンマーク出版 2008