中国高速鉄道は2011年に発生した衝突事故以降、時速300キロメートルでの運行を行っている。実際は時速350キロでの走行が可能であることについて、中国メディアの天府評論は「中国高速鉄道は十分に能力を発揮できていない」と主張し、時速350キロで営業すべきであると主張した。(イメージ写真は「CNSPHOTO」提供)

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 中国高速鉄道は2011年に発生した衝突事故以降、時速300キロメートルでの運行を行っている。実際は時速350キロでの走行が可能であることについて、中国メディアの天府評論は「中国高速鉄道は十分に能力を発揮できていない」と主張し、時速350キロで営業すべきであると主張した。

 記事は,「全国人民代表大会」と「中国人民政治協商会議」において、高速鉄道の営業速度を時速350キロに引き上げることが提言されたことを紹介。さらに、そもそも中国高速鉄道は営業時速350キロでの運用が想定されており、設計上の問題は何もないと主張した。

 しかし、中国高速鉄道が2011年7月23日、死者40人以上、負傷者200人の大惨事を引き起こしたことは記憶に新しい。その後の中国当局の車両を埋めようとした対応は大きな驚きをもって受け止められ、人びとの記憶に強く残ることとなった。事故発生以降、中国高速鉄道は速度を落として運行されている。

 記事は続けて、事故原因は速度が原因ではないが、「責任を負わされることを恐れ」、速度を350キロに戻せずにいると解説。しかし、営業速度が遅ければ高速鉄道の営業効率は大幅に落ち、時間の浪費にも繋がるため、今こそ350キロに戻すべきであると力説している。

 さらに、日本でリニア中央新幹線の建設が始まっていることを引き合いに出し、中国高速鉄道が350キロで営業されなければ「優位性が失われる」とも主張。メンツを理由に速度を戻そうとでも言うのであろうか。

 そもそも事故を起こした車両は時速350キロでは走行していなかった。中国当局の発表によると、事故原因は列車運行システムのトラブルと初歩的な人為ミスとされている。ではなぜ5年間も営業速度を戻せずにいるのだろうか。記事が指摘するように「責任を負わされることを恐れ」再開できないだけなのだろうか。どちらにしてもメンツの為に速度を戻すと言うのであれば、非常に危険と言わざるを得ない。(編集担当:村山健二)(イメージ写真は「CNSPHOTO」提供)