Doctors Me(ドクターズミー)- “甘くない”砂糖の話。砂糖の代わりになる健康的な甘味料はどれか?

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脂肪は悪魔とされてきました。しかし近年、アボカド、バターなどが 科学的な健康効果を立証しているように見えるとともに、形勢は確実に変わり始めています。

むしろ、がん細胞の餌になったり、肌質の劣化、肥満の原因を糖を制限して、脂肪分をメインに摂っていくことが健康にいいとされる「糖質制限食」がブームになっています。

今年3月、砂糖の摂取に関したドキュメンタリー映画までもが作成されています。砂糖に関するドキュメンタリー映画。これは監督自らが被験者となり、60日の間、砂糖や果糖を 1日 40杯分摂取し続けるというルールの元、撮られた作品です。

摂取する対象は、巷で売られている加工食品に含まれている糖分。ちなみに、ルールに定められている「1日スプーン40杯分の糖 」というのはオーストラリアの平均的な摂取量です。

当映画の監督であり、被験者でもあるデイモン・ガモー氏は、その制作背景をこのように説明します。

■ 映画『あまくない砂糖の話』 デイモン・ガモー氏のコメント

最近、子供達が糖尿病や肝臓病にかかっているという話をよく聞きます。砂糖が体に及ぼす影響について、議論は多くありますが、事実は十分に明らかになっていません。それならば、自分の体で実験してみようと思い立ちました。

健康的だと思われているシリアルやヨーグルト、ビタミンウォーターなどを食べて 60日を過ごしました。そのような食品にも、非常に多くの糖分が含まれています。これらの食品がカラダにどのような影響を与えるのか? それが実験の主旨です。

実験後、私の肝臓は、肝臓病の手前までに硬直した状態でした。結果が出た後、元の食生活に戻したところ、体調が元に戻ったことを考えれば、この映画の大きなテーマでもありますが、食物は良くも悪くも人体に大きな影響を与えるということが分かります。子供達にも伝えていきたいな、と 本当に肌で感じました。

ただ、オーストラリアと日本で大きく異なるのは、日本には伝統的な食文化が根付いているということです。魚、野菜、米を主食とした食文化のベースがあります。

対して、オーストラリアは歴史が浅いです。食文化のベースが確立されてはいません。

昨今ではアジア諸国でも糖尿病の発症率が高くなっている状況を考えれば、今後、日本においても食生活は気をつけていなねばならない時代なのかな? そう思います。


『あまくない砂糖の話』予告 (1:41)



砂糖の代わりに「使用するべきではない」食品は?

しかしながら、甘いものが大好きな方も多いはず。そんな方達のために今回は、砂糖の代わりになり、かつ、健康的である甘味料をご紹介します。

【果糖】
果糖は、インシュリンの放出を引き起こしませんので最初、砂糖の健康な形であると思われていましたが、果糖は健康にあまりよろしくありません。

果糖は、アルコールと似たようなものです。肝臓に直接に行くので、肥満になりやすいという特徴があります。通常、新陳代謝されなければなりません。

また、果糖は脳や筋肉にエネルギーを供給しません。ただし、これは製品化された果糖のお話です。果物から摂る果糖は素晴らしいものです。

【はちみつ】
はちみつは天然甘味料ですが、控え目に摂取すべき存在です。

はちみつはグルコースと果糖で主に構成されていて、単糖なので、血液へ素早く吸収されますが、「血糖量をコントロールしよう」「減量をしよう」と考えているならば、理想的ではありません。

購入したはちみつには、砂糖水が混ぜられている場合があり、純正品でない可能性が高いからです。

◎はちみつの品質表記

・はちみつ
天然のはちみつを使用している場合の表記。ただし、食品の材料として使用されている場合もこの表記になるので注意。

・精製はちみつ
天然のはちみつから臭い、色素などを取り除いた場合の表記。栄養分は天然のはちみつに劣る。

・加糖はちみつ
人工的なスクロースなどの甘味料を加えている場合の表記。はちみつの含有量が重量百分比で 60パーセント以上のもの。

・巣はちみつ
新しく作られて幼虫のいない巣房に貯えられたはちみつの場合の表記。巣全体、または一部を販売されるものをいう。

・巣はちみつ入りはちみつ
はちみつに巣はちみつを加えている場合の表記。

参照:
はちみつ類の表示に関する公正競争規約

【キシリトール】
虫歯予防に効果があることで有名な甘味料です。糖類ではありますが、カロリーが低く、摂取しても体内でインシュリン数値が上がらないので、「糖尿病の方も気兼ねなく食べることができる」という利点もあります。



ただし、キシリトールは摂取しすぎると下痢を起こすので注意です。また、精製には多くの処理が必要とされます。購入前にキシリトールの配合率はチェックしておいた方がいいかもしれません。


砂糖の変わりに使用するべき食品は?

【メープルシロップ】
メープルシロップはカエデの樹液から作られる栄養価の高い甘味料です。

◎メープルシロップの成分表・比較 ※()内は、はちみつの成分を記載

・カロリー:257kcal(294kcal)
・炭水化物:66.3g(79.7g)
・ナトリウム:1mg(6mg)
・カリウム:230mg(18mg)
・カルシウム:75mg(1mg)
・マグネシウム:18mg(1mg)
・リン:1mg(4mg)
・亜鉛:1.5mg(1mg)
・マンガン:2.01mg(なし)
・ヨウ素:4μg(なし)
・クロム:5μg(1μg)

参照:
日本食品標準成分表2015年版(七訂)

メープルシロップは 34もの有益な合成物を含んでいます。その中には酸化防止剤、および抗炎症性の特性をもつものがあります。

下痢などの消化器に関する問題を抑えてくれるので、大事な場面でお腹をくだしてしまうIBS(過敏性腸症候群)に悩む人にもオススメできる天然甘味料です。

【大麦麦芽シロップ】
これは発芽した大麦麦芽から生産された天然甘味料で、別名「モルトシロップ」とも呼ばれます。

モルト(大麦)は、1、スティーピング(麦を水に浸すこと) 2、発芽 3、乾燥 の3 段階で精製されています。

モルトエキスは他の人工甘味料と比べて、カルシウム、鉄、ビタミン B1、そしてビタミン C が多いです。大麦麦芽シロップも、甘味料としていい選択です。

◎モルトエキスの成分表・比較 ※20g当りの数値 ()内ははちみつの値

・炭水化物:13.5g(16.4g)
・たんぱく質:0.7g(0.1g)
・カルシウム:16mg(4mg)
・鉄:0.4mg(0.2mg)
・ビタミンB1:8μg(2μg)
・ナイアシン:0.8mg(なし)
・リボフラビン:7μg(14.0μg)
・ビタミンC:1.6mg(1.0mg)

参照:
Aib(米国製パン研究所) 調査部門 技術報告,1983.3



出典:
Stumped by sugar? From honey and syrups to sweeteners, nutritionist reveals the best and WORST of 13 sweet alternatives