マジックアワーを超える、香港の「ブルーアワー」の写真

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フランス人フォトグラファーのロマン・ジャケ・ラグレズがカメラに写すのは、香港が魔法にかかる30分。「ブルーアワー」と呼ばれるこの時間、街中が柔らかく美しい青い光で満たされ、街明かりの暖色と美しいコントラストをつくりあげる。

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1日に二度、日の出後と日没前の1時間、太陽がぼんやりとした黄金の色彩を風景に投げかける。フォトグラファーたちはそれを、「ゴールデンアワー」あるいは「マジックアワー」と呼ぶ。柔らかな光を浴びて、世界がいつもより美しく見えるからだ。

時折、気象条件がよく、空が澄んでいると、フォトグラファーは「ブルーアワー」に撮影するという幸運に恵まれる。日の出直前か、日没直後のほんの短い時間、世界が溢れるばかりの、現実離れした美しい青い陰影で満たされる。

「滅多に見られないうえに時間が短いので、撮影するのは難しいのですが、その分見られたときの満足感も大きいのです」

そう語るのはロマン・ジャケ・ラグレズ。彼は、現在取り組んでいる作品シリーズとその写真集The Blue Moment』で、この光の効果を最大限に引き出している。

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ブルーアワーという呼び名は、ある意味誤りだ。この光が見られるのは、黄昏時の30〜40分前、太陽が地平線の4〜6度下まで落ちたときである。赤い光は波長が長いので、その大部分が宇宙へ向けて大気中を通り抜けて行くが、波長が比較的短い青い光は散乱し、拡散する。この静かでリラックスした、世界が暗すぎることも明るすぎることもない時間帯は、しばしばフォトグラファーやアーティスト、作家たちのインスピレーションの源となっている。

フランス人のジャケ・ラグレズは中国に7年暮らしているが、初めてこの現象に気がついたのは昨年の春、日没の写真を撮影しようとしていたときだった。いまでは彼は、この光にすっかり魅入られている。

彼の美しい写真は、青色が魔法のように街を包みこむ様子を見事にとらえており、群青色やコバルト色、淡青色が街明かりの暖色と洒落たコントラストをなしている。これまで数え切れないほどの写真で被写体となってきた香港を、新しい光のもとで眺めるのは新鮮だ。

※ 展覧会『ブルー・モーメント』は香港のブルー・ロータス・ギャラリーで開催中。6月25日まで。