日本で爆発的にユーザーを増やしたLINEも米国での知名度はまだまだ
 LINEの上場がここまで遅れた背景には何があったのか? IPOジャパン編集長の西堀敬氏が解説する。

「LINEは上場にあたり、いくつかの問題がありました。一つは“種類株式”。LINEの親会社には普通株の何倍もの議決権を発揮できるなど、優遇された種類株を発行していたといわれています。上場できる見込みが整ったということは、親会社に強い権利を与えたまま上場する資本政策が解決したのでしょう」

 さらに財務体質も問題だったという。「決算書は非公開ですが、おそらく長年赤字だったのでしょう。個人的には、利益が大きいならば東証1部に上場してもいいですが、時価総額だけが大きいだけで東証1部に上場するより、財務基盤がしっかりするまでは東証マザーズ上場のほうがいいと見ています」

 そして今年3月の財務局の立ち入り調査。ゲーム内のアイテムが「通貨」であるにもかかわらず、無届けで取引されていたという問題だが、これも「問題が報道に出るということは解決のメドが立ったからと言えます」(西堀氏)。

 また、LINEは同時期にニューヨーク証券取引所にも上場すると目されているが、そのメリットとは?

「アメリカでは成長性が見込まれると、赤字でもそれなりの株価がつきます。アメリカで高い評価を得るなら調達資金も膨大。そこを狙っているのでしょう。ただ個人投資家の方は、アメリカでの評価を見てから購入を検討したほうがいいでしょうね。『アメリカで嫌われた』と機関投資家が判断すると、上場直後から売り気配に傾きますから」