500円玉貯金でお金は貯まらない…その節約はキケンです
 こんにちは。ファイナンシャルプランナーの風呂内亜矢です。

 テレビや雑誌では、たくさんの節約術が紹介されています。私自身も、すぐに試せる節約法をメディアでご紹介することは多いです。しかし、それらの節約方法は本当に「私にとっての正解」と言えるでしょうか。

 そうした疑問を解消するために新刊「その節約はキケンです〜お金が貯まる人はなぜ家計簿をつけないのか〜」を上梓しました。

◆ゲーム感覚で楽しい500円玉貯金だけど…

 節約は楽しめることから始めるのがお薦めです。辛い方法だとそもそも続けることができなくなり、結局お金が貯まらない事態に陥ってしまうことも多いからです。

 その点、500円玉貯金は楽しめてお金が貯まると好評です。私の周りでもドンドン貯まる! と話している人も多いですし、私自身も500円玉貯金を試みたこともありました。

 ところが、その後どうしてる? と尋ねると「辞めてしまった」という感想も多い節約方法です。私もいつの間にか500円玉を探すのを辞めてしまいました。

◆意思に任せるのがキケン

 500円玉貯金が本気で貯めたい時に向かない理由としては「自分の意志の強さ」に任せてしまう点が挙げられます。お買物をしたときに500円玉ができたら使わず我慢をしたり、専用の貯金箱などにお財布からがんばって入れたりと、ちょっと持ち合わせが足りない時には誘惑に負けて使いたくなる罠がたくさんあります。

 また、500円玉を作るために消費が増えてしまったという一見笑い話のような、気持ちはよくわかる失敗談も多いです。そう考えると、手数料がかからない定額自動入金などのサービスで意思が強くなくても貯まる仕組を作る方が効果的なようにも見えます。

 紙幣と違い、通貨は1種類あたり20枚までしか決済の強制力がありません。お店は厚意で受取ってくれるかも知れませんが、500円玉の場合、本来1万円のお買物までしか支払を主張できません。

 貯まった500円玉を銀行口座に入金するのも一苦労で、せっかく貯めたお金の使い勝手が良いとも言えません。

◆それでも実際に試した人がわかること

 一方で500円玉貯金を実際にやったからこそ、この方法が合う・合わないと実感を持った人も多いでしょう。実際にやってみるという行動を起こしたことで、お金に関心が湧いた、今は別の方法が続いているという話も聞きます。

 どの節約法にもメリット、注意点がありますが、注意点を知って取り組めば、自分に有利な方法に生まれ変わる可能性もあります。同時に、みんなに効果があると決まっていないのなら、一般的に勧められている節約法を自分が実践できていないからといって、それをプレッシャーに感じる必要もなさそうです。

 たくさん溢れる方法のうち、気持ちがのるものから試して、合わなければ気軽に捨てる。お金とラクに付き合うために持っておきたい視点です。

<TEXT/風呂内亜矢>
【風呂内 亜矢(ふろうち・あや)】
ファイナンシャルプランナー。CFP認定者、宅地建物取引士。26歳でマンションを購入したことをきっかけにお金の勉強を始める。現在はテレビ、ラジオ、雑誌等でお金に関する情報を発信している。4月末に新刊『その節約はキケンです〜お金が貯まる人はなぜ家計簿をつけないのか〜』が発売。
公式サイト:http://www.furouchi.com/
公式ツイッター:@furouchiaya