写真提供:マイナビニュース

写真拡大

大日本印刷(DNP)とDNPグループのトゥ・ディファクト、丸善ジュンク堂書店は6月9日、絶版・在庫切れなどの入手困難な書籍を注文に応じて1冊ずつ製造するオンデマンド本の販売を拡大すると発表した。丸善ジュンク堂書店の7店舗とトゥ・ディファクトが運営する「honto.jp(ホントドットジェーピー)」サイトで、平凡社が発行する東洋文庫の復刻版オンデマンド本を同月10日に販売開始した。

DNPは、オンデマンド本の専門ネットストア「ウェブの書斎」で、絶版・在庫切れなどの入手困難な書籍を1冊から製造・販売するサービスを2001年3月より提供しており、2016年6月現在の取扱点数は8000点。さらに2015年7月には、ジュンク堂書店池袋本店およびhonto.jpサイトでオンデマンド本の販売を開始している。

平凡社の東洋文庫は、1963年の創刊以来50年以上にわたり、アジア諸地域の代表的な古典、知られざる名作、貴重な日記・紀行文などを発掘してきた叢書。研究者や読書家からの支持が厚く、丸善ジュンク堂書店では、全タイトルを店頭に揃えて販売できるよう努めてきたが、在庫切れによる品切れが多数生じていたという。

一方、東洋文庫の在庫切れタイトルを復刻したオンデマンド本は、これまでも販売されていたが書籍のサイズがオリジナル本と異なるため、東洋文庫をシリーズで陳列した際に統一感が損なわれるという課題があった。今回、DNPグループは平凡社の協力のもと、東洋文庫全698タイトルのうち665タイトルをオリジナル本とサイズを揃えたオンデマンド本で復刻し、販売を開始する。

丸善ジュンク堂書店7店舗の店頭に常設し、生活者が興味のある書籍を手にとって体験できる機会を提供するほか、店頭に在庫していないタイトルについてはhonto.jpサイトで購入を可能としている。DNPがプリントオンデマンド(POD)で製造した東洋文庫のオンデマンド本を、丸善ジュンク堂書店7店舗およびhonto.jpサイトで「丸善ジュンク堂書店オリジナルPOD(MJオリジナルPOD)」シリーズとして販売。MJオリジナルPODは、東洋文庫オリジナル本とサイズを揃えているほか、文字を既存のオンデマンド本より少し大きくして読みやすくしている。

各店舗は、東洋文庫の復刻版665タイトルの中から、希望するタイトルを平凡社に発注し、同社からの指示を受けてDNPがPODシステムで製造。DNPグループの書店が取り扱う書籍を集中管理している倉庫を経由して店舗に納品し、平凡社の発注から店舗への納品までは3〜6営業日となる。当面、店舗では全タイトルのうち数十タイトルの販売を予定し、店頭に在庫がない場合でもhonto.jpサイトでは全タイトルが購入でき、価格は1冊あたり2700〜4300円。

取扱店舗は、丸善丸の内本店、ジュンク堂書店池袋本店、MARUZEN&ジュンク堂書店梅田店、ジュンク堂書店大阪本店、ジュンク堂書店三宮店、ジュンク堂書店福岡店、ジュンク堂書店立川高島屋店。今後、DNPグループは出版社の協力のもと、書籍や写真集、コミックなど、多様なジャンルでオンデマンド本の品揃えを充実させるとともに、オンデマンド本を販売する店舗数を増やすなどサービスを拡充していく方針だ。

(岩井 健太)