9日、韓国メディアは、高校の韓国史の授業時間数が減少し、若者の歴史認識に「赤信号」がともっていると報じた。これについて、韓国のネットユーザーからは不安の声が寄せられている。写真は韓国国立中央博物館。

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2016年6月9日、韓国・世界日報は、高校の韓国史の授業時間数が減少し、韓国の若者の歴史認識に「赤信号」がともっていると報じた。

ソウルの高校に通うチェさん(17)は、友達から「歴女(歴史通の女性を指す造語)」と呼ばれるほどの歴史好き。そんなチェさんは最近、同級生60人を対象に、近現代史に対する認識調査を行った。その結果、40%が1932年に上海の虹口公園で開かれた日本の戦勝祝賀式典で爆弾を投げた人に、「尹奉吉(ユン・ボンギル)」ではなく「安重根(アン・ジュングン)」を挙げたという。また、61%が「5・16軍事クーデターは全斗煥(チョン・ドゥファン)が主導した」と答えるなど、同級生の歴史認識は想像よりも深刻だったという。

また、先月には韓国の人気ガールズグループ「AOA」のメンバーが出演番組で「各国の偉人の顔からその名前を当てる」ゲームに挑戦した際、安重根の写真を見て「キン・トカン(金斗漢の日本式発音)」と答え、芸能人の近代史認識が問題となった。

このように、若者の歴史認識に「赤信号」がともっていることについて、現場の教師からは「韓国史の膨大な学習内容に比べ、授業時間が非常に少ない」と指摘する声が出ている。韓国教育部によると、現在、高校の韓国史の授業時間数は3年間で102時間。1学年が34週であることを考えると、1週間の授業時間数は3時間にすぎない。また、教育課程が変更され、近現代史の比重がさらに減っている点も原因として挙げられる。2011年に発行された高校の検定教科書では約70%だったが、2014年には約55%になった。2017年から中・高校で使用される国定の歴史教科書では、さらに減少する見通しだという。

これについて、専門家は「高校の近現代史の比重を増やし、授業時間数を調整するなど、構造的な部分を改善しなければ、第2の『キン・トカン事件』がいつでも発生し得る」と指摘した。

これについて、韓国のネットユーザーからは不安の声が寄せられている。

「間違った歴史を教える日本より、国英数を教えるために歴史の授業時間数を減らす韓国の方が深刻だ」
「歴史を忘れた民族に未来はない。これは韓国人に向けられた言葉」

「若者は芸能人の名前はすぐ覚えるくせに…」
「韓国史もよく分かっていないのに世界史の比重を増やし、韓国語も正しく使えないのに英語を重視するのが韓国式の教育」

「芸能人を批判している場合じゃなかった。今の子どもたちの深刻な状況を反省し、対策を講じるべき」
「韓国の近代史を知らない人は、絶対に現在の韓国を理解することができない」

「植民地時代のような屈辱を二度と経験しないために、近現代史の教育は大切だ」
「政治が腐っているから、国民もどんどん腐っていく…」(翻訳・編集/堂本)