ボスニア戦ではシュート0本。岡崎はストライカーとして結果を残せなかった。写真:茂木あきら(サッカーダイジェスト写真部)

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[キリンカップ]日本代表1-2 ボスニア・ヘルツェゴビナ代表
6月7日/吹田スタジアム
 
 ボスニア・ヘルツェゴビナ戦で先発出場した岡崎だが、79分に金崎と交代するまでシュート0本。「レスターの時とは違う役割を求める」というハリルホジッチ監督の期待に応えられず、不完全燃焼に終わった。
 
 試合後、岡崎の口から出てきたのはこの日2ゴールを挙げたジュリッチへの称賛だった。
 
「あのCFのフィジカルの強さが自分たちを混乱させた。そこをきっかけに、プレッシャーの仕方でも迷わされた部分があった。守備のほうに負担が掛かって攻撃も上手くいかない時間帯もあった」
 
 募るのは苛立ちだ。「最初のほうはかなり良いチャンスが作れて、そこで(清武が)点を決めることができた」とチームのパフォーマンスには一定の評価を示しつつも、自分に対してはダメ出しをした。
 
「守備を固められたところに無理やりボールを入れられても、しょうがないというのはあったかもしれないけど、ポイントポイントで裏に抜けられそうなタイミングもあった。そこで出してほしいという気持ちも個人的にはあった。もっと裏一辺倒でなくてサイドで揺さぶっても良かったけど、結局失点して焦ってしまったのは、自分たちのサッカーができなくなってしまったのは、自分たちの未熟な部分」
 
 そんな岡崎に言わせれば、試合を分けたポイントのひとつは「先制した後にすぐに失点したところ」にあった。
 
「それから後半のあの時間帯に失点しては……。自分たちがやろうとしているのは、攻めに出なければいけないけど、あまりリスクを冒したくないという考え方。やっぱりああいう風に失点してしまうと、1-2から逆転しなければいけなくなって、どうしても焦ってしまう部分もある。前に出て行ってまたカウンターを受けるという場面もあった。
 
ミスも多かったし、課題はかなり残った。ポイントは失点のタイミングがぜんぶ悪かったこと。勝つチームであるためには、ああいうところで簡単にやられないことが大事。後半相手にチャンスを与えたのは、カウンターでやられたあの一発だけだったと思うし。自分たちがやるべきことが整理されていなかったかなと思う」
 
 確かにチームとしてやるべきことが整理できていなかった部分はある。前線からのプレスにしても、岡崎が追いかけても続く者がいない……。つまり、岡崎の懸命なチェイシングも無駄走りに終わっていたケースが多々見られたのだ。対人の部分でも、この日の岡崎はなかなか勝てなかった。
 
「対人で負けてしまうと、どうしても試合は勝てない。やり合うところで今日は向こうに分があったかな。あそこを五分五分くらいまでに持っていかないと。簡単なプレーでロストしてしまうことが多かったので」
 
 
 ボスニア・ヘルツェゴビナのフィジカルに阻まれたという点では、岡崎は餌食になっていた。潰れ役にこそなっていたが、シュートに行くシーンは皆無。完全に抑えられていた。
 
 ブルガリア戦を含めて気になったのは、岡崎の守りへの高すぎる意識。ハリルホジッチ監督が岡崎に代表戦でゴール量産を求めるなら、守備から解放すべきだ。ディフェンスに走り回って肩で息をしていた9番の姿を見ると、どうしてもそうした結論に行き着いてしまう。
 
 もちろん、戦術上の役割はある。ただ、キリンカップでの岡崎のパフォーマンスを見るかぎり、守備が攻撃を上回っているように映るのだ。
 
 レスターのように、セカンドストライカー的な岡崎が守備に回り、最前線にはヴァ―ディーが控えるようなシステムならまだしも、ハリルジャパンで岡崎が担っているのは3トップの真ん中である。そのシステムで岡崎が守備に力を注ぎすぎると、攻撃が停滞してしまうのは必然だろう。
 
 ボスニア・ヘルツェゴビナのCF・ジュリッチは、デンマークとの準決勝も含めて全4得点。ゴールという結果こそすべて──。ストライカーはこうあるべきだという見本を示されたからこそ、岡崎もジュリッチの活躍を認めざるを得なかったのだろう。