中国メディア・騰訊は7日、日本に特有の「匠の精神」を発揮することによって日本政府から褒章を獲得した華僑について紹介する記事を掲載した。(イメージ写真提供:123RF)

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 中国メディア・騰訊は7日、日本に特有の「匠の精神」を発揮することによって日本政府から褒章を獲得した華僑について紹介する記事を掲載した。

 記事が紹介したのは、兵庫県神戸市の南京町にある豚まん店「老祥記」の3代目店主、曹英生さんだ。記事は、曹さんの祖父である曹松蒞が1915年に中国肉まんである「包子」の店を出して以降、祖父、父、曹さんの3代約100年に渡って守ってきたと紹介。「包子」を日本人の口に合うように調味した「豚まん」はこの店が発祥であるとするとともに、代々南京町の振興に努めてきたと説明した。

 また、3代目である曹さんが店の切り盛りの傍らで南京町商店街の振興組合理事長を務め、1987年には現地で初の「春節祭」を開催して話題を集めたこと、95年の阪神・淡路大震災では南京町の各店舗に呼びかけて炊き出しを実施したこと、2011年の東日本大震災では度々被災地に入って豚まんを振る舞ったことを紹介した。そして先日、曹さんが日本政府から「その道一筋に業務に精励し衆民の模範となる者」に与えられる黄綬褒章を授与されたと伝えている。

 そのうえで、「拝金主義の風潮が横行している現在、人びとは金融投機や不動産売買、株式投資などに興じ、厨房や作業場、田畑で苦労を伴う労働をしなくなっている。しかし日本では、匠たちが功利を急ぐ心から解脱し、それぞれの分野でさらに上を求め続け、最高の栄誉や社会からの尊敬を獲得しているのである」と評した。

 往々にして「拝金主義」と称され、目先の利益にとらわれる傾向にあった中国社会が、その考え方を転換して「匠の精神」の育成を目指している。目の前にある「うまみ」をグッと堪えて自らの技術や精神を鍛錬し、その高みを目指して将来的な豊かさを求めることができるかどうかがカギとなるだろう。その本質的な答えが出るのは大分先の話。ほんの数年で成果を求めては、うわべだけの「匠もどき」に終わってしまうのである。(編集担当:今関忠馬)(イメージ写真提供:123RF)