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◆企業研修講師・原田まりるの「エニアグラムで考える対人関係」その4

 企業研修などで、しばしば受ける相談があります。

 それは、「怖い上司と上手くいかないので、顔をあわせるのが憂鬱」というものです。

「口調が厳しい」「怒鳴り声が大きい」「攻撃的」といった攻撃力高めの上司は、味方であれば頼もしいこと極まりないのですが、ウマが合わない場合には厄介な存在です。

 私自身もこういった攻撃力の高いタイプの方と仕事をしたことがありますが、ウマが合わずに大変な思いをしました。

 常にその人が中心となるような場にしなければ不機嫌になるし、調子が出るとデリカシーのない言葉をバンバン浴びせてくるし、個人的には鈍感な生き物といるようで同じ空間にいるときは心が休まらなかったものです。

 エニアグラムの観点からみると、こういう人は「タイプ8・権力者タイプ」だと言えます。

◆一言で言えば「ジャイアン」

「タイプ8・権力者タイプ」は、いわゆる「オラオラ系」なキャラクターです。このタイプは、一言でいうと「親分肌の俺様系」。特徴は次のような感じになります。

・意思が強く逆境やリスクがあると、逆に燃える。
・目力が強く威圧オーラがある。
・性格に裏表がなくむかつくようなことがあれば陰口は叩かず、直接相手に伝える。
・舐められることを嫌い、面目を大事にする
・負けず嫌いで親分肌、面倒見がいい
・怒りっぽく闘争心が強い

 どうでしょう? 典型的な人物でいうならば「ジャイアン」や「和田アキ子」さんが代表例でしょうか。両者とも親分肌ですよね。

 後輩思いで、面倒見がいいんですが、「自分の支配下におけない」人物を嫌う傾向にあるのが玉に瑕。敵か味方かで人を分けようとする節があるので、味方となれば大変頼もしい存在なんですが、敵となると非常に付き合いにくい、ということになります。

 このようなタイプの上司が職場にいる場合、味方だと相談に乗ってくれたり、仕事を任せてくれたりと、厳しくも後輩思いのいい先輩になります。でも、一度「敵」と認識されると、罵声を浴びせられたり、厳しく責められたりすることも起こり得るんです。

◆オラオラ系上司との付き合い方

 こういった権力者タイプの上司との上手く付き合うために必要なことは「あえて負けを認めること」となります。

 そもそも、権力者タイプは強くありたい、弱音を人に見せたくないという気持ちが強いんです。
 なぜかというと弱音を人に見せるということは相手につけいる隙を与える・負けを認めることだという思いが強いからです。なので、こちらから「じつは相談があるのですが……」と、敢えて弱音を見せ相談をもちかけてみると権力者タイプは途端に優しくなることがあります。

 このタイプは、「心を許した相手には優しい」ので、相談を持ちかけられると「俺がなんとかしてやろう」と面倒見のよさを発揮するわけです。

 そして相談に乗ってもらったあとは「心強い」「頼もしい」など犇さ瓩鯱∩曚気擦訝姥譴鮓鬚┐討礼を伝えると、尚相手の自尊心を高めてあげられるので、よりよい関係を築きあげられるでしょう。

 一方、もし自分がこのタイプかも?と思う方は、瞬発的な怒りをぐっと抑え口調が厳しくなりすぎないように意識することで、より周囲から慕われるということを忘れないようにしましょう。

<文/原田まりる Twitter ID:@HaraDA_MariRU>
85年生まれ。京都市出身。作家・哲学書ナビゲーター。高校時代より哲学書からさまざまな学びを得てきた。著書は、『私の体を鞭打つ言葉』(サンマーク出版)。元レースクイーン。男装ユニット「風男塾」の元メンバー。哲学、漫画、性格類型論(エニアグラム)についての執筆・講演を行う。ホームページ(https://haradamariru.amebaownd.com/)