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SNSにアクセスしている時間が長い若年層は、摂食障害になったり、食事のバランスが崩れたりするリスクが高まる――米ピッツバーグ大学の研究者らが、SNSが健康に影響を与える可能性を指摘する研究を発表した。

研究者らは、これまでに、ファッション雑誌やテレビ番組といった視覚的なメディアに接している時間が長いほど、摂食障害や、やせ細ったモデル体形への志向といった、健康上のリスクを高めているとする研究があることに注目。

テキストが主体で、動画なども多用されるSNSにも同様の影響があるのではないかと推測し、全米の19〜32歳1765人を対象に、SNS利用時間と健康状態の調査を、2014年に実施した。

研究では、米国よく利用されているFacebookやYouTube、Twitter、Google+、Instagramなど11のSNSを例に、自己回答アンケートで使用実態を調査。利用時間を、「週に1回未満」「週1〜2回」「週3〜6回」「毎日利用」に、チェック頻度(どのくらいの間隔で投稿などを確認しているか)は「ほとんどチェックしない」「5時間に1回」「2〜4時間に1回」「1時間に1回以上」に分類している。

健康状態については、摂食障害の診断に用いられる評価シートを利用し、拒食症や過食症の傾向や理想体形、食事内容などから、リスクの高低を判断した。

その結果、SNSの利用時間が「毎日利用」の人は、「週に1回未満」の人に比べ、摂食障害などの健康リスクが2.2倍になっていた。

また、利用時間が少なくても、チェック頻度が「1時間に1回以上」の人は、「ほとんどチェックしない」人に比べ、リスクが2.6倍となっていた。被験者の細かな年齢差や人種、性別などはリスクに影響していないという。

研究者らは、SNSが摂食障害などの原因になっているわけではなく、SNSをやめるべきだとの結論にはならないとしつつ、「SNSの利用時間に応じて、摂食障害を回避する啓蒙活動をするなど、予防に配慮する必要がある」とコメントしている。

発表は、2016年5月5日、アメリカ栄養士会誌「Journal of the Academy of Nutrition and Dietetics」オンライン版に掲載された。

参考文献
The Association between Social Media Use and Eating Concerns among US Young Adults.
DOI: 10.1016/j.jand.2016.03.021 PMID:27161027

(Aging Style)