日本の芸術や伝統文化の一翼を担う磁器のルーツが中国にあることは広く知られている。一方で、日本の磁器は「匠の精神」と組み合わさって、「本家」をしのぐ勢いで発展していき、今や世界的にも高い評価を得ている。中国メディア・科技訊は5日「どうして日本の磁器は精緻で、欧米を風靡したのか」とする記事を掲載した。(イメージ写真提供:123RF)

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 日本の芸術や伝統文化の一翼を担う磁器のルーツが中国にあることは広く知られている。一方で、日本の磁器は「匠の精神」と組み合わさって、「本家」をしのぐ勢いで発展していき、今や世界的にも高い評価を得ている。中国メディア・科技訊は5日「どうして日本の磁器は精緻で、欧米を風靡したのか」とする記事を掲載した。

 記事は、17-18世紀ごろに日本の磁器が欧州でトレンドとなり、今でも多くの国の王室や博物館でこの時代の作品が保管されていると紹介。その形体は中国磁器に近いものの「明らかに日本のテイストを帯びている」とし、その最大の特徴は美しい色遣いにあるとした。

 また、日用的な磁器では中国の物に比べて種類が多く、機能性と同時に高い鑑賞性を備え、デザインにおいても中国より一段上を行っていると説明。統一的な規格がなく、国際市場における新たなニーズを絶えず受け入れ「新・変・精・純」を求め続けてきたことが日本の磁器が世界的な名声を獲得するに至った所以であると論じた。

 さらに、日本では料理店はもちろんのこと、一般的な収入の家庭においても食器に対してこだわりを持つ人が多いほか、華道や茶道などと同様に陶芸が日本人の趣味の1つとなっている点も日本で磁器の文化や技術が大いに発展した背景にあることを伝えた。

 記事は最後に、世界トップクラスの焼き物博物館であるスぺインの国立陶器博物館では明代や清代の磁器を見ることが出来る一方で、「あきれることに、中国の現代磁器は1点も見当たらない」と説明。「これは、磁器大国の国民としては実に面子をつぶされた心地のすることだ」としている。

 中国の焼き物というと、なんとなく決まった形の壺、茶器、皿などを思い浮かべてしまう。国内には様々な種類の焼き物が存在するのであろうが、それが伝わってこないというのが現状だろうか。「匠の精神」の養成が求められている今の中国。上手くいけば、その成果は焼き物の世界にも現れてくるかもしれない。(編集担当:今関忠馬)(イメージ写真提供:123RF)