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日ごろから慢性的な偏頭痛に悩まされている人も少なくないだろう。重い頭をひきずりながらする仕事には気がめいるばかりだが、そんな偏頭痛持ちの人がさらに憂うつになりそうな研究報告がこのほど発表された。

海外のさまざまな論文を紹介する「live science」にこのほど、「女性の偏頭痛と心疾患の関係性」にまつわるコラムが掲載された。

最新の研究によると、偏頭痛に悩まされている女性はそうでない女性に比べて、心臓疾患に罹患(りかん)したり、胸の痛みを訴えたりするリスクが高くなり、心臓疾患で死亡する確率も高いことが判明したという。

心臓に悪影響を与える喫煙や高血圧、高コレステロールなどと比較すると、偏頭痛が心臓に与える影響は限られている。しかし、「アメリカ人女性の4人に1人が偏頭痛持ち」と言われており、リスクをかかえている人が多いと言うのが現実だ。

従来、偏頭痛の女性は虚血性脳卒中や出血性脳卒中になりやすいと言われていたが、新しい研究では、偏頭痛の女性は単に脳卒中だけではなく、循環器系の疾患全般に罹患するリスクが高いことも判明している。

25歳から42歳までの11万5,000人以上の女性看護師を対象にして行われた調査によると、15%にあたる1万7,500人が偏頭痛に悩まされていた。20年以上の追跡調査の結果、偏頭痛を持つ女性は、そうでない女性に比べて循環系疾患に罹患する確率が約50%も高かったという。

偏頭痛持ちの女性と心臓疾患の関連性については、「2つの疾患に共通のメカニズムがあるのではないか」などと推測されているが、詳細な原因はまだ判明していない。だが、ハーバード大学医学部のDr. Rebecca Burchは「この研究は、女性の偏頭痛は心血管疾患のリスクファクターとなりうることを示唆するのに十分だ」と述べている。

偏頭痛の女性は継続的に治療を行うと同時に、禁煙や血圧、コレステロールの管理など、心臓疾患のリスクを減らす努力もした方がよさそうだ。

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○記事監修: 杉田米行(すぎたよねゆき)

米国ウィスコンシン大学マディソン校大学院歴史学研究科修了(Ph.D.)。現在は大阪大学大学院言語文化研究科教授として教鞭を執る。専門分野は国際関係と日米医療保険制度。

(杉田米行)