1日、中国政府が著作権を侵害した商品や海賊版商品の摘発を突然強化した。上海ディズニーランドの正式オープンに合わせての措置だという。写真は上海ディズニーランド。

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2016年6月1日、シンガポール英字紙ザ・ストレーツ・タイムズによると、中国政府が著作権を侵害した商品や海賊版商品の摘発を強化した。突然の措置に驚きが広がっているが、上海ディズニーランドの正式オープンに合わせて、国家工商行政管理総局が特別に実施するものだという。

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摘発が強化されるとともに、中国におけるディズニーブームはピークに達している。6月16日の正式オープンに先立ち、オープン2週間後までチケットは完売しており、ディズニー映画「ズートピア」の興行収入は2億3000万ドル(約246億円)を超えた。空前のディズニーブームとなっているが、中国の複合企業・万達集団(ワンダ・グループ)の王健林(ワン・ジエンリン)会長は、「ディズニーは中国に来るべきではなかった」と述べている。

中国は長年にわたって偽物や海賊版が市場に氾濫しており、偽アップルウオッチや偽ルイ・ヴィトン、偽ナイキから、映像商品まで、著作権を侵害するありとあらゆる商品が模造されている。2007年には、ウォルト・ディズニー・ピクチャーズの配給した映画「パイレーツ・オブ・カリビアン/ワールド・エンド」の海賊版DVDや違法にダウンロードできるデータが出回った。

それでもディズニーは08年に上海に子ども向けの英語スクールを開校。その後4年で44校を開校させ、中国の保護者たちは海賊版DVDを買い続けながらも、子どもの英語スクールに年1000ドル(約10万円)の学費を支払うようになった。外国企業の中国進出は、単なる販売ルートとしてだけでなく、中国人に本物を知る機会を提供している。

王健林会長は警告しているが、それでもディズニーランドを開園させるのは、現在の中国では身をもって体験することが何物にも代え難い価値があると認識しているからだろう。(翻訳・編集/岡田)