育児にストレスはつきもの。だからといって、子どもに言い過ぎていたり、イライラを我慢しきれず爆発してしまったりするような状態が続いていては、いい親子関係とはいえないだろう。そんな悪循環を抜け出すために使いたい、怒りをコントロールするアンガーマネジメントというスキルがある。

「まず子どもが何か怒るようなことをしても、相手の立場になって、理由を聞きましょう。その行動には子どもなりの理由があります。いったん子どもの話を聞こうとすることで、反射的に怒ってしまうことを防ぐこともできます」

こう話すのは、アンガーマネジメント・アドバイザーの嶋津良智さん。

怒りというのは沸点になってからの6秒間、自分を抑えることができると、冷静さを取り戻せるという。自分の感情が主体ではなく、子どものためを思って相手に伝える“叱る”を行うには、落ち着くための6秒を確保するスキルを用意しておくといいそう。深呼吸をする、トイレに入ってひとりになるなどが有効だ。

「今までうれしかったことや好きなことを自分の中で覚えておいて、怒りの感情が出てきたときに、思い出す方法もいいですね。ポジティブな思考にわざと持っていくことで、怒りを和らげることができます」(嶋津さん 以下同)

●子どもが聞いてくれないときのアンガーマネジメントはどうすれば?

とはいえ落ち着いて叱っても、子どもが聞いてくれないことなんてしょっちゅうある。これってどうしたらいい?

「『片付けなさい』と注意しても片付けていない…よくあることですよね。子どもがすぐにできると思わないことです。千回言うつもりでいると、がっかりせずに済みますよ。大切なのは、子どもにとって必要だと思うことを、親が一貫して言い続けることです」

そもそも他人を変えることは難しいこと。変えられない子どもにフォーカスするのではなく、環境に注目するのもオススメだ。

「例えば、子どもがテレビを見ながらご飯を食べているとします。親が『手が止まっているよ、早く食べ終わってしまいなさい』と言っても聞いてくれないとします。ここで親が子どもにしてほしい行動は、きちんとご飯を食べ終わることです。その行動を子どもから引き出すには、テレビを見せなければいい。子どもを怒るのではなく、変えられる環境に目を向けましょう」

ついつい育児で子どもに怒り過ぎてしまうこともあるだろう。でも本来親が子どもにするべきことは、感情的に怒ることではなく、子のためを思って教育として叱ること。冷静さを取り戻すスキルを身に着け、ハッピーな育児につなげてみては?

(ノオト+石水典子)