【試合前会見全文】本田&香川が決勝欠場へ ハリルホジッチ「難しい状況」

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▽日本代表を率いるヴァイッド・ハリルホジッチ監督が5日、キリンカップ2016決勝のボスニア・ヘルツェゴビナ代表戦(7日、吹田スタジアム)に向けた公式会見を行った。

▽4日に行われた準決勝でブルガリア代表を7-2と一蹴した日本の対戦相手は、準決勝でデンマーク代表をPK戦の末に下したボスニア・ヘルツェゴナとなった。



▽出身国であるボスニア・ヘルツェゴビナとの対戦に向けて、ハリルホジッチ監督は以下のコメントを残した。

「すでに話したこともあるが、2試合に勝つために参加している。ブルガリアとの素晴らしい試合が終わった後だが、決勝戦はレベルの高い試合になると思う。(ボスニア・ヘルツェゴビナはFIFA)ランキングでも20位に入っており、まったく違うレベルになる。相手は移動して疲れていたが、2試合目はかなり良くなっているはず。ボスニア・ヘルツェゴビナの方が(ブルガリアより)強いはず。2試合目も良い準備をしたい」

――ボスニア・ヘルツェゴビナとの対戦で個人的な思いは

「もちろん特別な感情がある。第1の母国だ。第2の母国はフランスだがね。チームには知っている関係者もたくさんいる。そのような感情はあるが、フットボールにおいては勝ちにいく。私だけのためでなくチームのためだ」

「1試合が終わり、さらに目的が上がった。ブルガリア戦は多くの人が驚いたと思う。2試合目でもう一度確認したい。7点取るのは難しく、日本の歴史上どのようなことがあったかは分からない。欧州の強豪に7点も取ったことがあるのかは知らないが、このような結果でも冷静さを失わない。我々が強豪国になったわけでない。確かに、このチームは伸びてきたが、まだまだたくさんのことを伸ばさなければならない」

「2失点のことについてもみんなで分析した。特に国内組に要求したが、何人かの選手が体脂肪率に問題がある。もしかしたら、そのことが原因で(代表に)いられなくなるかもしれない。我々はまだまだ向上していくと思う」

「(香川)真司と本田に関しては少し問題がある。これからも一緒に戦ってほしいが、難しい状況かなと思う。ただ、それは逆に、他の選手にとってはチャンスでもある。今回のような相手に対してどのような反応が起きるか見てみたい」

「おそらく、1試合目よりも観客が多い。そう期待している。ブルガリア戦でやったことをもう一度見せることができればと思う。ボスニアはデンマークに対して良い試合をしていた。新しい選手も使っていた。10人で追いついて、最後には勝った。フィジカルもあるがテクニックもある。勝つためにはしっかりと準備しなければならない」

――システム変更はあるか

「システムに関しては大きな変更はないと思う。ゲームプランが1番大事。ボールを持っていないときにどうするかなど。ボールを持った時に何をするか。この10日間、あるドキュメントを用意した。それは日本のアイデンティティはどのようなものか。この方向性で良いのか。守備と攻撃で伸ばさなければならないところはどこか」

「FKの攻撃、守備のところも強調した。この前の試合でもコンビネーションから点を取った。このチームはトレーニングを続けて、さらに色々なことが分からなければならない。発展するために、どのようなことをやらなければならないか。フィジカル的にトップでなければならない。海外組は少し疲労が溜まっている。だが、国内組はまだまだ十分な準備ができていない選手が何人かいる。各個人にメッセージを与えた。A代表でプレーしたければ、できるだけ早く個々を伸ばさなければならない」

――連勝できているが勝利の精神が根付いてきたか

「1試合2試合で勝利の文化はできない。練習中でも、負けた時に冗談を言っている選手には注意した。負けた時は練習でもがっかりしてくれと。ミニゲームでも、負けそうな選手は捕まえて一言いう。練習でも『勝て、勝て、勝て』とメッセージを送る」

「強豪国は勝つメンタリティがある。強豪国は難しい状況でも、ゲームをコントロールできる。レアルもバルサもマンチェスター・ユナイテッドにも難しい時間帯はある。アレックス・ファーガソンも言っていた。彼はマンチェスターに勝つ文化を植え付けた。私はW杯でドイツと対戦したが、我々も難しい時間、選手がパニックに陥った時間帯もあった。あと少しだったが、ドイツが勝った。強豪国はそのようなものをコントロールできる。グループにはいつも、勝つという言葉が存在しなければならない」

「就任から1年3カ月、4カ月経ったが、映像は何本見たか分からない。就任する前のもたくさん見た。W杯の映像も見たが、ある時間帯では日本が相手をリスペクトし過ぎていた。この前にアイデンティティのことについて言ったが、『まず自分をリスペクトして、その後に相手をリスペクトする』ということ。これは、これまでとは違うフィロソフィだ」

「私は合宿でしか選手と会わない。この後、3カ月は会わない。3カ月後、何人が覚えているか。我々のアイデンティティというものを忘れないでほしい。私も試合前にブルガリアから7点取るとは思わなかった。しかし、PKは別にして、取ったゴールに偶然はなかった」

「組織的に美しいアクションがあった。個人が3人、4人、5人を突破したわけではない。初日から練習してきたことが報われた形だった。特に、オフェンスのアクションは日本の長所が出た得点だった。速いプレーやパス交換、前のスペースを探し、フィニッシュに人数をかける。ブロックを高い位置に敷くのか低い位置に敷くのか。相手をどのような状況で防ぐのか。そのようなことも向上した」

「個人も組織も発展した。1月、2月など私だけでなく色んなスタッフが色んなところにいった。私はミラノやドイツ、イングランドに行って、たくさんの議論を交わした。オカ(岡崎)にしても(香川)真司にしてもクラブとは求められる役割が違う。(ブルガリア戦)で真司がジャンプしてヘディングシュートを決めたが、想像できただろうか。ただ、練習ではずっと言ってきた。議論と練習があり、このような結果になった」

「日本が本当に強豪国になったとは言えない。明後日、シンガポール戦のような状況が起きるかもしれない。しかし、私は楽観的だ。いい道を歩んでいると思う」

「特に、国内組はハイレベルとは何かを理解しなければならない。練習でもインテンシティを維持できない。国内組の練習状態をフィジカル的に高めないといけない。浅野、大島、(小林)祐希に関しては満足している。浅野はボスになった。自分でPKを取って、勝手にPKを蹴ったからね。21歳でボスになった」

――ブルガリア戦での2失点について

「簡単に分析すると、デュエルに2回負けた。私がずっと言っているデュエルだ。フィジカル的にやられた。もちろん、疲労もあったが、このレベルでフィジカル的に準備できていない選手がいた。そこは直さないといけない。海外組の選手全員が先発なわけではない。90分プレーできない選手は、フィジカル的にトップでいられない。私のストラテジーだが、そういう時は、しっかりコンタクトを取る。90分プレーできなければすぐに連絡し、個人のトレーニングをさせる。爆発的なスピードトレーニングを試合と同じ負荷でやってもらう。だが、どのようなトレーニングも試合にはかなわない」

「ボスニア戦でも空中戦はかなり厳しくなるだろう。185cm以上の選手は我々にはいない。彼らにはたくさんいるから、我々の問題となる。このような空中戦でどのような対応をするのかがテーマになってくる。1試合目とはまったく違うだろう。デンマークにも大きな選手がたくさんいる。日本代表がこれから伸ばさなければならないところがあるとすれば、このような空中戦に対応できるかどうかということ。これからトレーニングしていかなければならない」