メディアとしてエアレースを取材すると、ハンガー(格納庫)の取材が許可されます。

共通取材の機会に室屋選手に前戦で投入した「レイクド・ウイングチップ」による性能向上について聞いてみました。

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「当初装着する予定だったオリジナルウイングレットに比べ、どの位のタイム向上が計られるのでしょうか。」とうかがうと、「0.5秒くらいの差があると思います」のと頼もしい回答をいただきました。

…オリジナルウイングレットではライバルより1秒程速いタイムを見込んでいるとのことでしたので、重ねて「0.5秒程挽回したことになりますか」と伺うと「他のチームも性能向上を計っているので0.2〜0.3程でしょうか」とのことでした。

前戦のシュピールベルクから千葉の間での変更点は、主脚タイヤのスパッツ(覆い)を新しいデザインで作り直したとのこと。これも練習飛行時のトップタイム獲得に結構効いているようでした。

今年は主翼の翼端のカスタマイズが主流となっているので、他の選手の機体も見てみました。

今回練習飛行では振るわなかったとはいえ、2戦を終えてランキング3位のハンネス・アルヒ選手の機体では特に手の込んだ加工はされていない様でした。

一方、ランキングトップのマティアス・ドルダラー選手の機体は流行の高く細く突き出したウイングレットを装着し飛行していましたが、

ハンガーでは上側だけではなく、何やら下側にも突き出したカバーが掛けられていました。決勝に秘密パーツの投入が有るのでしょうか!?

また、やはりウイングレットを投入しているマイケル・グーリアン選手の主翼の写真を撮っていると、後ろでグーリアン選手がレッドブルの缶を並べています。

よく見ると、今回の千葉戦のパイロンと同じレイアウトです。スタート/フィニッシュゲートに”サクラフレイバー缶”を使い、頭の中でシミュレーションを行っていたようです。

TVの特集で室屋選手が同じ事を昨年行っていましたが、選手間ではよく行われる事なのかもしれません。

他にも主翼下側にバフ掛けを行い、表面を滑らかにする事で空気の流れをより効率良くする作業を行ったり、プロペラを磨いたり、といった定番の作業を行うだけでなく、

 

翼と胴体の僅かな隙間(窪み)にテープを貼るといった、思いつく効果が見込める事は何でも実施していました。

最後に微笑ましい話題を。

今回初めて各チームにエア・レースクイーンが付きました。

「ハンネス・アルヒ・レーシング22」には田中梨乃ちゃんがチームガールとして応援に回っているのですが、日本のレースクイーンやキャンギャル文化は日本国内で大きく発展しており、海外の方々は免疫がありません。

スタイル抜群の梨乃ちゃんを見てただただ照れまくるチームスタッフを見かねたハンネス選手が、引っ張って2ショット写真を。

しかし、赤くなっていくのを見かねたハンネス選手が一緒に写真に納まる事で、一件落着した様でした。

(川崎BASE・Photo:Y.Kanoh)

【レッドブルエアレース2016】「ハンガー取材」で室屋選手に聞いてみた「ウイングチップは効きますか?」(http://clicccar.com/2016/06/05/376620/)