東京ディズニーセレブレーションホテル

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2016年6月1日、東京ディズニーランド・東京ディズニーシーにほど近い千葉県新浦安エリアに『東京ディズニーセレブレーションホテル』がオープンした。

【写真23枚】東京ディズニーセレブレーションホテル:ウィッシュ フォトギャラリー

『東京ディズニーセレブレーションホテル』は、東京ディズニーリゾートを運営するオリエンタルランド社の子会社が、2005年より『東京ディズニーリゾート・パートナーホテル』として運営してきた『パーム&ファウンテンテラスホテル』を改装。

これまでの低価格で複数人で宿泊できるファミリー向けの客室(B&Bスタイル)はそのままに、館内外をディズニーパークを彷彿とさせる装飾に変更、2016年6月1日にオープンした「ウィッシュ」棟、2016年9月10日にオープンする「ディスカバー」棟の2棟を構える『ディズニーホテル』にリブランドされた。

今回の『東京ディズニーセレブレーションホテル』のリブランドについて、株式会社ブライトンコーポレーション 東京ディズニーセレブレーションホテル 総支配人 平野宜光氏、株式会社ミリアルリゾートホテルズ 営業本部 内堀賀之氏の2名にお話を伺った。

(注:東京ディズニーリゾートを運営する株式会社オリエンタルランド。その中のホテル事業を担うのが、株式会社オリエンタルランドの子会社である株式会社ミリアルリゾートホテルズと、株式会社ミリアルリゾートホテルズの子会社である株式会社ブライトンコーポレーションの2社である。)

ターゲットはファミリー層、手軽なホテルステイを提供

平野氏は、2013年『パーム&ファウンテンテラスホテル』の総支配人に就任、現在は『東京ディズニーセレブレーションホテル』の総支配人を務めている。

『パーム&ファウンテンテラスホテル』配属以前は、ディズニーホテルに勤務していた平野氏は、既存のディズニーホテル(ディズニー・アンバサダーホテル、東京ディズニーシー・ホテル・ミラコスタ、東京ディズニーランドホテル)と低価格で運営される『東京ディズニーセレブレーションホテル』との違いを以下のように説明した。

平野「既存のディズニーホテルは、ホテル自体も大変優雅、上質なホテルスタイルを味わって頂き、ホテルを堪能いただきたいなと感じております。

東京ディズニーセレブレーションホテルは、お客様に思う存分パーク(東京ディズニーランド・東京ディズニーシー)を遊んでいただいて、こちらにいらした後も、夢の続きを継続して、思いを膨らませていただければと思っております。

価格設定の方も抑えさせていただいておりまして、『パーム&ファウンテンテラスホテル』と変わらず、ファミリー層をターゲットとしてお迎えさせていただけるかと思っております。

手軽にホテルステイを満喫していただけるかと感じております。」

入園保証と15分前入園の利点を活かして欲しい

今回の改装・運営形態の変更における最大の変化は、『東京ディズニーリゾート・パートナーホテル』から『ディズニーホテル』に変更されたことだ。

東京ディズニーリゾート周辺には複数のホテルが立ち並んでいるが、それぞれオリエンタルランド社との契約形態が異なり、ホテルに付加されている特典に差がつけられている。

複数ある契約形態の中で、ゲストにとって最も優位な上位特典が付加されるのが『ディズニーホテル』である。

平野「ディズニーを中心に遊ばれるお客様は非常に多いですので、お客様自身の滞在スタイルに合わせてご利用いただければなと思っております。

その中でも人気のあるディズニーの特典『ハッピー15エントリー』を付加しておりますので、より一層パークを楽しめるのかなと思っております。

今までと大きく違いますと、パートナーホテルですと入場制限がかかった場合はご利用できないのですが、今後はディズニーホテルという位置づけになりますので“入場制限中も入場できる”、お客様に安心してお泊りいただけるのではないかなと思っております。」

ハッピー15エントリーは、東京ディズニーランドまたは東京ディズニーシーに開園15分前から入園できる『ディズニーホテル』のみに付加された特典だ。

滞在スタイルはゲストによって異なるが、より良い場所でショー・パレードを鑑賞したいエンターテイメントファン、より多くのアトラクションに並ばずに乗りたいアトラクションファン他、人気キャラクターと触れ合いたい、ゆっくりとパーク内を散策したい等、多くのゲストの夢・要望を叶えられる15分として非常に人気が高い。

ディズニーからの提案「テーマパークをモチーフに」

『パーム&ファウンテンテラスホテル』では、これまでもファミリー層をターゲットに、特色ある客室を提供してきた。

2012年のタカラトミーの人気車玩具“トミカ”をモチーフにしたトミカルーム。
2013年の人魚をイメージしたマーメイドルーム。
2014年の冒険をイメージしたわくわく探検ルーム。
いずれも大人気の客室であったが、今回のディズニーホテル化との因果関係はないという。

内堀「ディズニー側とそこに相応しいテーマを協議した時に、ご提案のあった「テーマパークをモチーフにそれぞれにウィッシュ“夢とファンタジー”、ディスカバー“冒険と発見”という形はどうだ」というコンセプトを受けまして、開発を進めたという経緯がございます。」

平野「こちらのウィッシュ棟は、両パークの夢やファンタジーというテーマをモチーフに作らせていただいておりまして、9月10日にオープンいたしますディスカバー棟に関しては、冒険やわくわく感アドベンチャーといったテーマをモチーフにした内装・デザインになってくるのかなと思います。

非常に大きな違いはあると思いますね。

これまでの『パーム&ファウンテンテラスホテル』以上に、よりそれぞれのホテルのテーマを楽しんでいただけるようになるかと思います。」

客室以外にもホテル独自のイベントを実施してきた『パーム&ファウンテンテラスホテル』だが、今後は、東京ディズニーランド・東京ディズニーシーのイベントと連動したものをおこなっていくという。

平野「直近では、七夕のイベントに合わせて、東京ディズニーセレブレーションホテルのロゴをあしらったウィッシングカードを配布し、パークに来ていただきながら参加していただければなと思います。」

ディズニーを感じられるサービス施設

施設を宿泊に特化させ、サービスの一部を簡易なスタイルとすることで、より手軽なリゾートステイを提供する『東京ディズニーセレブレーションホテル』だが、館内にはいくつかの施設も存在する。

『ウィッシュ・カフェ』…朝食専用カフェ(食券1300円) 『ディズニー・ファンタジー』…ディズニーグッズショップ 『ウィッシュ・スナック&サンドリー』…日用品を取り扱うショップ

『パーム&ファウンテンテラスホテル』と同様の施設ではあるが、朝食専用カフェは内装が大きく変更、コンビニエンスストア ローソンは「ウィッシュ・スナック&サンドリー」に店名が変わる。

平野「新しく開業いたします『ウィッシュ・スナック&サンドリー』も以前と同じく24時間での営業を考えており、オープン時間等の変更はございません。

実を言うとこれまでも、街場のローソンさんと比べると、ディズニー商品のラインナップは多かったんですね。

なので、その辺りはプラス充実した品揃えになってくるかと思います。

また、ディズニー商品を取り扱ったショップ『ディズニー・ファンタジー』の営業を、これまで通り継続していく予定です。

パークで買いそびれた・迷っていた商品などを購入する機会を増やし、あの商品が欲しかったからまたパークに行くというお手間がなくご利用いただければと思っております。」

ディズニーホテルを増やすという戦略

ディズニーホテルの年間稼働率は90%以上。

多くのゲストに利用されている反面、予約がとりづらいといった問題も抱えていた。

内堀「元々3つのディズニーホテルが年間90%の稼働率、ほぼほぼ満室という現状がある中で、よりパークの延長線にある体験であったり、ハッピー15エントリーであったり、そういったディズニーホテルに泊まる価値をより多くの方に体験していただきたいという思いから、ディズニーホテルをまず増やそうということになりました。

そういうときに、ディズニーホテルとして新たに建設したり増床したりと、いろんな選択肢は考えられるのですが、今回は同じグループが運営していた『パーム&ファウンテンテラスホテル』をリニューアルするという手法が選択されました。」

内堀「ディズニーホテルになったことで、直接ホテルで予約を承るのではなく、東京ディズニーリゾート総合予約センターでの予約に変わっております。

現状インバウンドの方(海外からの旅行者)は、数パーセントのご利用ということですので、まずは国内のお客様をしっかりと。

しかし、ご利用される方の中にはインバウンドの方もいらっしゃいますので、代理店さんを通してご利用されている方も中にはいらっしゃるかなと思います。」

ウリは「ディズニーホテルなのに低価格」国内需要を狙う

今後浦安エリアでのホテル開発が活発化することが予想されており、既に2017年にはHISグループが舞浜駅周辺にホテルを開業することも発表されている。

複数のホテルが競合する浦安エリアで、『東京ディズニーセレブレーションホテル』はどのような戦略をとっていくのか。

平野「全く意識していないわけではないですが、舞浜エリアだからディズニーホテルというわけではなく、より多くの皆様にディズニーホテルを体験していただきたいというコンセプトの上でやらせていただいております。

既存のディズニーホテルは90%以上の稼働率を誇っておりますが、プラスお客様に選択肢を広げていただきたいということで、価格帯も低めに設定させていただいておりますので、ご利用する機会は増えてくるのかなとは思っております。

ディズニー特典も付加しておりますので、そういう意味ではディズニーブランドというものを新浦安エリアでも楽しんでいただけたらなと思っております。」

内堀「戦略的なご質問として「インバウンドですか? 」と聞かれるのですが、実際今のディズニーホテルでもインバウンドはほんの数パーセントしかご利用はなくてですね、今後もこちらの方でも特にインバウンドを狙ってというものでも無いです。

かといって、価格で競合するというよりも、ホテルに入ればミニーマウスがいて、パークに15分前に入れるといったような『ディズニーホテル』としての魅力がしっかりあります。

また、そこがしっかり評価されて今の3つのディズニーホテルの稼働率が90%台になっていると思っておりますし、現状、ディズニーホテル自体の需要がしっかりあるというところから、競合だとかそういったことは全然考えていないですね。」

来園頻度・居住地とわず、非日常を体験できるホテル

最後に、東京ディズニーランド・東京ディズニーシーに毎週来園するコアファンについてお話を伺った。

平野「もちろん県内の方にも手軽にリゾートを楽しんでいただきたいと思っておりますし、使いやすさというところでも価格を下げさせていただいておりますので、是非ご利用いただきたいなと思っております。

頻繁にディズニーパークに来園される方にも、非日常的な空間をこちらのほうで堪能できると思いますので、近隣の方にもご利用いただければと感じております。」

インタビューの中でも度々あげられていたように『東京ディズニーセレブレーションホテル』の最大のメリットは、15分前に入園できるハッピー15エントリーの低価格利用だろう。

今回のディズニーホテル『東京ディズニーセレブレーションホテル』の開業で、これまでの3つのディズニーホテルのゲストに加え、2016年9月までに702室分のゲストがハッピー15エントリーを利用することが可能になる。

ディズニーホテルを利用しやすくなる一方で、ハッピー15エントリー利用者の増加に伴い、15分間の体験価値に変化が起こるのではないかとファンからは懸念の声があがっている。

低価格帯のディズニーホテルの誕生と、今後の動向を注視していきたい。

『東京ディズニーセレブレーションホテル:ウィッシュ』2016年6月1日(水)開業。
『東京ディズニーセレブレーションホテル:ディスカバー』2016年9月10日(土)開業予定。