酒井宏樹(撮影:岸本勉/PICSPORT)

写真拡大 (全13枚)

右サイドを何度も駆け上がりクロスを送るだけでなく、身体を寄せた激しい守備と深いタックルで酒井宏樹はチームに貢献した。日本サッカー史上、初めてヨーロッパ勢から7点を奪ったという大勝に、いつも淡々としている酒井宏もにこやかに記者たちの前に現れるのではないか――。

そんなことはなかった。

試合の感想を聞かれると「勝ってよかったです」と一言だけ。あまりの言葉の少なさにビックリしていると、「うーん、ヨーロッパ人相手なので面白かったですし、アジア勢と違って僕たちが攻め続ける感じじゃなかったので、守備陣が要所で大事になってくる、キーになってくるとは思っていました」と言葉を足した。そして「2失点はいらない」とボソリとも一言。本当はその失点が気になっていたのだろう。

さらにオーバーラップについて聞いていると、酒井宏樹は急に別の話題を始めた。「あれなんですよ、対戦相手、相手の左ハーフはオレが留学してたときの同僚なんです」

酒井宏は柏レイソルでプロになった年、サンパウロ州のモジミリンECに短期留学した。そのとき、マルセロ・ナシメントダコスタとチームメイトだったのだという。その後、マルセロ・ナシメントダコスタはブルガリアの国籍を取得し、代表選手になっていた。

「試合前の整列の時に、『おい、ヒロキ!』みたいに言われて。むっちゃ懐かしかったです。あいつはめっちゃ優しくしてくれて」

「あいつは」という部分が強調されていたので、辛い目にも遭ったのだろう。だが酒井が憶えていたのは、相手が親切だったからだけではないようだ。

「すごいオレも憶えていた選手でした。うまかったんで。ブルガリアリーグでプレーして帰化してたらしくて。ユニフォーム交換も出来て、すごいうれしかったです。もともといい選手だったけど、ますますいい選手になってましたね。独特のリズムだったし」

「終わった後もずっと話し込んでました。いい選手ですしね。頑張ってるし。中国行くと言ってました。もう31歳だから」

そんな相手にも酒井宏は容赦なくぶつかり、ボールを奪い、かわして攻撃に参加していた。恩返しはできたか、という問いに対しては酒井宏らしく、ぼそりと「はい」と一言だけ。だが、顔には笑みが浮かんでいた。

【日本蹴球合同会社/森雅史】

▼ 酒井宏樹

(撮影:岸本勉/PICSPORT)


昌子源

(撮影:岸本勉/PICSPORT)


森重真人

(撮影:岸本勉/PICSPORT)


▼ 森重真人、柏木陽介、川島永嗣、宇佐美貴史

(撮影:岸本勉/PICSPORT)


▼ 清武弘嗣、岡崎慎司

(撮影:岸本勉/PICSPORT)


▼ 川島永嗣

(撮影:岸本勉/PICSPORT)


▼ 川島永嗣

(撮影:岸本勉/PICSPORT)


▼ 川島永嗣

(撮影:岸本勉/PICSPORT)


浅野拓磨

(撮影:岸本勉/PICSPORT)


長友佑都

(撮影:岸本勉/PICSPORT)


▼ 長友佑都

(撮影:岸本勉/PICSPORT)


▼ 長友佑都、香川真司

(撮影:岸本勉/PICSPORT)