香川2発!麻也2発!長友アシストに浅野も初ゴールでハリルJが7発大勝

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[6.3 キリン杯準決勝 日本7-2ブルガリア 豊田ス]

 キリン杯は3日、豊田スタジアムで準決勝を行い、日本代表は第2試合でブルガリア代表と対戦し、7-2で快勝した。前半4分、FW岡崎慎司のゴールで先制すると、同27分、35分にMF香川真司が連続ゴール。その後もDF吉田麻也が2得点、途中出場のFW宇佐美貴史が1得点を挙げるなど怒涛のゴールラッシュを見せた。その後、2点を失ったが、後半42分に途中出場のFW浅野拓磨がPKで代表初ゴール。7-2とダメを押した。勝った日本は7日に市立吹田サッカースタジアムで行われる決勝でボスニア・ヘルツェゴビナ代表と対戦する。

 日本はGK川島永嗣が昨年6月16日のW杯アジア2次予選・シンガポール戦(0-0)以来、約1年ぶりの先発。負傷のFW本田圭佑に代わる右サイドにはFW小林悠が入り、アギーレジャパン時代の14年10月14日にシンガポールで行われたブラジル戦(0-4)以来、約1年8か月ぶりの先発となった。トップ下は香川、左はMF清武弘嗣。2人が同時に先発するのはザックジャパン時代の13年11月19日に行われたベルギー戦(3-2)以来だった。[スタメン&布陣はコチラ]

 試合はいきなり動いた。前半4分、PA右手前からMF柏木陽介が左足で浮き球のボールを入れると、オフサイドラインをかいくぐった岡崎が完全にフリーとなり、ヘディングでゴール右隅に流し込んだ。岡崎の国際Aマッチ通算49得点目で幸先よく先制した日本。前半6分にも清武のスルーパスに抜け出した岡崎がゴールネットを揺らしたが、これはオフサイドだった。

 前半14分、左CKの流れから清武の右クロスにDF酒井宏樹がフリーで合わせたが、ヘディングシュートはゴール右へ。決定機を逃すと、ブルガリアも前半22分、DFストラヒル・ポポフの右クロスからFWディミタル・ランゲロフがヘディングシュート。しかし、ここは川島が鋭い反応を見せ、左手1本で弾き出した。

 日本は前半24分、中央をドリブルで持ち上がった清武が右足でミドルシュート。これはクロスバーを越えたが、同27分、柏木のサイドチェンジから左サイドをオーバーラップした長友が左足でクロスを上げ、ゴール中央の香川が打点の高いヘディングでゴール左隅に叩き込んだ。

 2-0とリードを広げた日本はその後も攻撃の手を緩めない。前半35分、右サイドから小林悠がグラウンダーのクロスを入れ、清武がスルー。背後で待っていた香川が鋭いターンでマークをかわし、左足でゴール左隅に流し込んだ。さらに同38分にはCKの流れからMF長谷部誠の右クロスをファーサイドのDF森重真人が頭で折り返し、中央でフリーの吉田がヘディングで押し込んだ。

 前半だけで4-0と大量リードを奪った日本だが、直後にアクシデントが襲う。前半42分、2得点の香川が腰のあたりを痛めたか、プレーを中断。ピッチに倒れ込むと、スタッフとともに歩いてピッチを出た。そのまま同44分に宇佐美と交代。清武がトップ下に回り、宇佐美は左サイドに入った。

 日本は後半開始から岡崎に代えてFW金崎夢生を投入。後半8分、清武が金崎とのワンツーでPA内右に飛び出し、グラウンダーの折り返しを吉田が右足で流し込んだ。国際Aマッチ通算9ゴールとなった吉田は初の1試合2得点。同12分にはDF酒井宏樹の右クロスがファーサイドに抜けてきたボールを宇佐美がトラップから右足を振り抜き、ゴール右隅に突き刺した。

 宇佐美の国際Aマッチ3ゴール目で6-0と突き放した日本だが、後半14分、一瞬の隙を突かれて失点。ゴール前に抜け出したMFミハイル・アレクサンドロフが川島もかわしてゴールネットを揺らした。1点を返された日本は直後の15分、小林悠に代えてFW浅野拓磨を投入。後半25分には清武に代わってFW原口元気がそのままトップ下に入った。

 日本は後半31分、長谷部に代えてMF遠藤航を投入。キャプテンマークは長友が巻いた。6点目以降、攻撃のテンポが落ちた日本。すると後半37分、中盤のルーズボールをブルガリアが拾って浮き球のパスからMFイバイロ・チョチェフが抜け出す。遠藤がカバーに入ったが、寄せ切れずに左足のシュートを決められた。

 2-6とされた直後の後半39分、吉田に代えてDF昌子源を投入し、6枚の交代枠を使い切る。すると後半42分、浅野が自ら獲得したPKを決め、A代表初得点となるダメ押しゴール。直後の後半45に原口がPKを与えてしまうが、MFゲオルギ・ミラノフのキックは川島が横っ飛びで弾き出し、7-2のままタイムアップを迎えた。

(取材・文 西山紘平)


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