首都圏に「食と酒、会話を楽しむ」リゾート列車が誕生
JR東日本は、小田原〜伊豆急下田間にて新しいリゾート列車「IZU CRAILE」(伊豆クレイル)を7月16日(土)より運行する。
■ “食”をテーマにしたリゾート列車
「IZU CRAILE」は、“食”をテーマにした、JR東日本としては首都圏初となるリゾート列車。内伊豆の景観を楽しみながら、伊豆の食材を使った料理を味わうという、贅沢な時間を過ごすことができる。
4両の特別車両で構成されており、カラーリングは、桜とか海風をモチーフにしてピンクゴールドとした、優しい色合いだ。車両により席のレイアウトが異なり、先頭車は、2人向けのシートアレンジ。海側はカウンター席、山側は向い合せ席としている。2号車はバーカウンターとラウンジ。生ビールやカクテルなどを販売する他、イベントスペースを設けてボサノヴァの弾き語りなどを予定している。3号車は3〜4名向けのコンパートメント席。全席オーシャンビューで、入り口にのれんをかけて、半個室の空間にすることも可能だ。4号車は1人旅からグループ旅行まで対応する、52席のシート。通常のグリーン券と乗車券、特急券で利用することができる。
■ 往路と復路で異なるメニュー
気になる料理は、東京・目黒の人気フレンチレストラン「モルソー」のオーナーシェフ、秋元さくらが監修。往路(下り)と復路(上り)でメニューやデザートが異なり、往路では「伊豆沖獲れ白身魚と野菜のエスカベーシュ」をはじめとする8種の料理を詰め込んだランチボックスと2種類のデザートを、復路では「駿河湾の桜えびとベーコンのキッシュ」をはじめとする3種のフードと3種のデザートを提供。さらに、往路には伊豆クラフトビール、復路には伊豆のスパークリングワインといったドリンクもセットするなど、エレガントな大人の列車旅を楽しめる。
料理を担当した秋元は「伊豆の魅力を、美しく、楽しく、おいしく、をテーマに料理を作成しました。特に見た目には気を配り、親しみやすく驚きのあるものとしました。往路はバリエーション豊かでボリューミー。復路はお茶だけでなくお酒も楽しめるメニューです。口に含んで景色が思い浮かべいただければ嬉しいです」と話した。
■ 地元自治体も熱い期待を送る
運行は土曜・日曜・祝日に1往復を予定。下り列車は、小田原駅を11時40分に出発し14時6分に伊豆急下田着。上りは15時9分に出発し、小田原には17時2分に到着。途中ビューポイントでは徐行運転、もしくは一旦停車する。
さらに「IZU CRAILE」は、小田原駅構内に利用者専用ラウンジを設置。小田原産木材をふんだんに使用したスペースで、出発前のひと時がゆったり過ごすことができる。
発表会の席上、平野・東日本旅客鉄道株式会社執行役員横浜支社長は、「IZU CRAILEのキーワードは、伊豆のショーケース。列車に乗りながら伊豆の食、文化に触れる、伊豆を満喫する旅を味わって頂きたい」と語り、提携する小林・伊豆急行取締役社長も「食・酒・音楽・装飾にいたるまで、伊豆の魅力を満載にした、素晴らしい列車が、伊豆急を走ることを心待ちにしていた。伊豆は豊かな自然、グルメなスポット、数々のレジャースポットなど魅力のある場所。この列車の登場により、伊豆に新たなる付加価値がついた。お客様に新しい伊豆の思い出を持ち帰っていただけるよう頑張りたい」と意気込みを語った。
地元自治体も、IZU CRAILEには熱い期待を寄せている。加藤・小田原市長は「これまでも、踊り子号などがあったが、専用のリゾート列車ということで、大変期待している。小田原は若い女性に喜んで住んでいただける自然とグルメがある。また、歴史をはじめとして、多くの方に伝えていきたい。小田原城は改修したばかり。沿線とタッグを組んで、皆様のお越しをお待ちしている」と述べ、楠山・下田市長も「伊豆半島は海の国、山の国。伊豆半島を楽しむという電車ができたことは嬉しく思う。オシャレな方々が、オシャレな格好で、オシャレな街にくる、IZU CRAILEはオシャレールだと思っている。私達はもう一度来たいと思えるまちづくりをしていきたい」と抱負を述べた。
チケットは、6月13日14時より「びゅうプラザ」または主な旅行会社で販売を開始。食と酒、会話を楽しめるリゾート列車を、ぜひ一度乗車してみてはいかが。【横浜ウォーカー】