元サンフレッチェ広島ストヤノフに聞く「ブルガリアと日本」

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いよいよ3日より始まるキリンカップ2016。日本代表はブルガリア代表と初戦を戦うことになる。

ブルガリアと言えば、バルセロナや柏レイソルでプレーしたフリスト・ストイチコフが有名だが、サンフレッチェ広島などJリーグ3クラブで長く活躍したイリアン・ストヤノフも忘れてはならない。EURO2004メンバーでもある元ブルガリア代表DFストヤノフは、引退後も日本へ居住し、サッカースクールの運営、レストランのプロデュースなど新しいフィールドで躍動している。

EURO2004でエベ・サンと競り合うストヤノフ

EURO2004でエベ・サン(右)と競り合うストヤノフ(左)

今回は、自身の現在とブルガリア、日本についてQoly編集部と合同で質問、思いのたけを語ってもらった。

イリアン・ストヤノフ

--ファジアーノ岡山で引退して以降も日本に居住されています。なぜ、日本なのでしょうか?

ストヤノフ(以下略):実は、来日して1ヶ月後には日本にずっと住もうと決意をしていました。

日本の人びと・文化などすべて素敵な国だからです。

--日本人はブルガリアについて余り知らない人が多いです。強いて言うならば、ブルガリア・ヨーグルトのイメージでしょうか。実際に、ストヤノフさんはオーセム(OCEM)というレストランをプロデュースしていますが、ブルガリア料理とはどんなものですか?

ブルガリア料理はすごく美味しいんです。

私たちのレストランでも出しているのですが、おすすめはキュフテ(ブルガリア風のハンバーグ)、ムサカ(東欧版ラザニア)、ショプスカ(サラダ)ですかね。

オーセムの自慢の料理たち

左上がキュフテ、右上が母親直伝だというオムライス

関取の碧山関(ブルガリア出身)が来店された時には大変気に入って貰え、ムサカを6皿程食べました。


関取が6皿食べたというムサカ

この料理には、ヨーグルトソースがかかっています。ちなみに、明治ブルガリアヨーグルトは本当に美味しいヨーグルトです(笑)。

--レストランを徳山(山口県)へ引っ越した理由は何なのでしょうか?

ストヤノフサッカーアカデミーという少年サッカーチームを創設したのです。それに伴ってレストランを移転しました。

--なるほど。ストヤノフさんが開いているサッカースクールはどのような特徴がありますか?

当チームのコンセプトはプロサッカー選手を育て上げるという所です。その為には熾烈なレギュラー争いがあります。

サッカーのスタイルはチームとして機能するようにコンビネーションやパスに重点をおいて育成しています。

--その他のスクールとの一番の違いは何でしょうか?

私自身が練習メニュー、練習準備、コーチングや監督等 子供達のサッカーに直接関わる部分は全てを1人で行っています。

日本人スタッフはおりますがあくまでもサポートであり、私が不在時以外はコーチングする事はありません。仮に、私が不在でも事前に作成したメニューに沿って練習してもらっています。

FCストヤノフ集合写真

元プロ選手であり、それなりのキャリアとライセンス(UEFA Aライセンス)を持つ外国人が下は幼稚園児〜中学3年生までを全て直接指導するチームはあまり無いスタイルだと思っております。

練習メニューも人脈を生かして入手したヨーロッパの有名チームや育成に定評のあるチームの各年代別育成メニューを基にしています。そこに、自身の経験や考えを加えてアレンジした内容となっています。

--人間教育を重視しているとお聞きしたことがありますが、本当でしょうか?

目指すところはプロサッカー選手を育てる事です。

人間教育に関しましては賛否あると思われますが当チームは日本において外国人がサッカーを指導するチームです。

挨拶・行儀等の基本的な躾に関しては各御家庭でなされるべき事と考えておりますのでチームとして特に厳しくはしておりません。

FCストヤノフ集合写真2

ただし、サッカー以外は何をしても良いと言う訳ではありません。

集合から解散までは全て監督の指揮下にありますし、マナー違反等があればそれ相応の罰則も設けております。

当チームはスポンサー様の協力もあり運営されてます。活動外の時であっても反社会的な行為があった場合には、厳しく対処する事にしております。

子供達自身が自分の行動を自分で律する事の出来る人間に育たなければならないと考えております。

--キリンカップで、ブルガリア代表は日本代表と戦います。過去の戦績は4勝1分とブルガリアが圧倒しています。なぜ日本は勝てないのでしょうか?ブルガリアサッカーの特徴はなんですか?

ブルガリア代表にとって、日本代表と戦うことはプレッシャーがありません。

ですから、素直にサッカーをエンジョイできているからでしょう。

--一方で、ブルガリアの代表チームは近年主要な国際大会で予選突破できていません。現在のブルガリア代表についてどう思っているか教えてください。

今のブルガリア代表は世代交代の最中です。若手選手がレギュラーを勝ち取ろうとすごくファイトしているように思えます。

ブルガリア代表のストヤノフ

現役時代のストヤノフ、ルーニーともマッチアップした。

--国内リーグのルドゴレツ、リテクス・ロヴェチ、ベロエから選手が多くピックアップされていると思います。ブルガリアリーグの最近の状況を教えてください。またJリーグに推薦したいおすすめの選手はいませんか?

ブルガリアの国内リーグは近年少しレベルが低下している感じです。それは国内の良い選手達がヨーロッパの他の国へ流出している影響もあるでしょう。

リテクスのユースはブルガリアでも育成に定評があります。ルドゴレツは昨年チャンピオンズリーグに出場しました。リテクスと同じように、これからさらに育成に力を注いでいくでしょう。ベロエも同じくヨーロッパリーグに出場しさらに上を目指していくと思います。

つまり、ブルガリアの多くの若手選手はまず国内リーグで活躍し、その後にヨーロッパの主要リーグを目指しています。ですから、私がここでJリーグに推薦する事は控えさせて下さい。

--Jリーグでは、日本代表の選手とたくさん対戦をしてきました。現在のチームで印象に残っている選手はいますか?

私の時とは世代が違いますので難しい質問ですが、槙野智章・柏木陽介は彼らが若手の頃に一緒にサンフレッチェ広島で戦った仲間です。

ジェフ千葉時代のストヤノフ

Jリーグのころのストヤノフ(写真は千葉時代)

サンフレッチェ広島時代のストヤノフ

Jリーグのころのストヤノフ(写真は広島時代)

彼らが若手の頃に「将来必ず日本代表選手になる」と信じた選手がこうして本当に代表としてプレイしている事を大変嬉しく思います。

--最後にメッセージがありましたらご自由にお願いいたします。

日本の選手達は本当に巧いですよ!ワールドカップ、オリンピック、アジアカップと頑張って欲しいですね。

また、“夢と希望と向上心”のあるお子様はお気軽にFCストヤノフサッカーアカデミーまで体験兼セレクションにお越し下さい。

【外部リンク】 FCストヤノフサッカーアカデミー

【外部リンク】 レストラン・オーセム@食べログ

(写真は一部gettyimages、他は本人提供による)