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日本ユニシスは6月2日、今年4月1日付けで代表取締役社長に就任した平岡昭良氏の就任会見を行った。

初めに、平岡氏は日本ユニシスグループの目指す姿として、2020年に向けた中期ビジョン「ビジネスをつなぎ、サービスを動かす。ICTを刺激し、未来をつくり出そう」、コーポレートステートメント「Foresight in sight」を紹介した。

中期ビジョンには、同氏が2002年に事業部長として関わっていた「ビジネスアグリゲーション」に携わった経験が礎となっているという。「ビジネスをアグリゲーションすることで、新しいサービスができるのではないかと考えたが、当時はそれを実現するための技術もそろっておらず、各所から"早すぎた"と言われた。ビジネスアグリゲーションというコンセプトをこれまでずっとあたためてきた」と平岡氏。

また平岡氏は、コーポレートステートメントの「in sight」について、「sightは顧客や社会の課題を"見える化"していきたいという願いが込められている。また、insightとつなげると洞察力となり、顧客や社会の課題を深く理解していくことを目指しており、ダブルミーニングとなっている。こうした課題を解決するために、ソリューションやサービスの構築に取り組んでいくが、一企業でできることではなく、エコシステムを作り出して対応していきたい」と説明した。

ビジネスエコシステムを構築するにあたっては、「フォーサイト」「サービスコンテキスト」「ビジネスプラットフォーム」「ICTプラットフォーム」から成る4層モデルが用いられる。

平岡氏は今後、同社のビジョンを実現していくために「変えないこと」と「変えていくこと」について語った。

「変えないこと」としては、「新しい価値創造に向けた取り組み」「新しいパートナーの発掘」が挙げられた。

同社は新しい価値創造に向けた取り組みとして、「知財の連携・再活用」「アイデアソン&ハッカソン」「新たな発想で新たなビジネスを主体的に実行できる人材育成を目指すプロジェクト」「女性ならではの視点・発想を生かすための活動"WOW-Biz"」を行っている。

パートナーを発掘するための取り組みとしては、「テックプランター」への参加が紹介された。テックプランターとは、ハードウェア/ロボティクス、バイオ/ヘルスケア、食/農業/水産分野における技術シーズの発掘・育成を担うビジネスプラン・コンテストだ。同コンテストに参加することで、優れた技術を擁するベンチャー企業との提携を目指すという。

同コンテストへの参加は、これから変えていくことでもある「Open Innovationへのチャレンジ」にもつながる。時代の変化のスピードに呼応できる価値創造を目指し、未来を先回りした研究・ビジネス創造に取り組んでいく。

その一環として、ユーグレナ、SMBC日興証券、リバネスが作った「リアルテックファンド」に投資しているほか、リバネスと「ヒューマノーム研究所」を立ち上げた。平岡氏は、ヒューマノーム研究所について「ヒューマノーム研究所において、健康経営を目指す。人間を解明することで、健康が当たり前な社会にしていきたい。それを実現するためのプラットフォームを提供する」と説明した。

また平岡氏は、"日本ユニシスが他社に負けないこと"として「抵抗感がないこと」「逃げないこと」を挙げた。

「われわれは独立系であり、さまざまなメーカーの製品をワンストップで提供しているとともに、大きすぎずそこそこの規模のITベンダーという立場にあることから、エコシステムを構築する際に抵抗感なく受け入れてもらえているようだ。この"フリクションフリーな"点は、ベンチャー企業との提携においても有利に働いている」と平岡氏。

また、同社の社員はまじめな人が多く、これまでトラブルが発生しても損得抜きで対処するケースが多々あったが、こうした逃げずに最後までやりきる姿勢はいろいろな人が関わるエコシステムを構築・運営していく際に重要だとした。

入社から1年半はエンジニアとして働いていた平岡氏はロボット好きを公言しているなど、技術を愛している様子、新しいものに取り組んでいきたいという意欲が伝わってきた。前任の黒川茂社長に続く生え抜き社長となる平岡氏が今後、どのような采配を振るっていくのか期待したい。