世界各地に「100万ドルの夜景」と称されるような美しい夜景は数多存在する。しかし、既成観念では美景とはかけ離れた工場地帯が人気夜景スポットとなっているのは日本ぐらいかもしれない。中国メディア・網易は5月31日、日本の5大工場夜景を紹介する記事を掲載した。(イメージ写真:四日市市の工業地域の夜景、(C)Sean Pavone/123RF)

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 世界各地に「100万ドルの夜景」と称されるような美しい夜景は数多存在する。しかし、既成観念では美景とはかけ離れた工場地帯が人気夜景スポットとなっているのは日本ぐらいかもしれない。中国メディア・網易は5月31日、日本の5大工場夜景を紹介する記事を掲載した。

 記事は「日本では、化学・鉄鋼工場の夜間照明、煙突、配管、短観などの構造美を好む人びとがいる」とし、近年工場夜景が「人びとの観賞の対象になっている」と紹介。日本を代表する工業地帯・京浜工業地帯の要である神奈川県川崎市の工場夜景をはじめ、全国に存在する5大工場夜景とその特徴について説明した。

 かつて深刻な公害病を引き起こした三重県四日市市は、港のビルから見る石油化学工場の夜景が非常に美しく、海上・上空・陸地からそれぞれ異なる景観を楽しめることから「3D夜景」と称されていると紹介。北海道室蘭市は製鉄工場の夜景と白鳥大橋のコラボレーションが絶景となっているとした。

 また、製鉄で栄え、北九州工業地帯を構成する福岡県北九州市は海上からの美しい景色が「まるで童話の世界」であると評し、山口県周南市の工場夜景については高くそびえる煙突が独特の景観を無し、多くのホテルの室内、あるいはバスの車内からさまざまな景色を楽しむことが出来ると紹介している。

 現代の中国はまさに工業大国。全国各地に数多の工場が存在する。しかし、工場はあくまでも製品を生み出すためだけの設備であり、景観を楽しむという文化的コンテンツには成り得ていない。しかも、往々にして大気汚染や土壌・水質汚染の元凶として近隣住民から疎まれる対象に甘んじているのである。廉価な製品を大量生産する体制を転換し、ソフトパワーや観光資源、サービスの向上を目指している中国において、工場群の夜景が絶好の観光スポットとして注目される日はやって来るだろうか。(編集担当:今関忠馬)(イメージ写真:四日市市の工業地域の夜景、(C)Sean Pavone/123RF)