世界最大の自動車市場である中国では、2016年も日系車の好調な販売が続いているが、中国でも日本のような「若者の車離れ」が一部で始まり、中国自動車市場の先行きには不安が見え始めているという。(イメージ写真提供:123RF)

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 世界最大の自動車市場である中国では、2016年も日系車の好調な販売が続いているが、中国でも日本のような「若者の車離れ」が一部で始まり、中国自動車市場の先行きには不安が見え始めているという。

 中国メディアの今日頭条はこのほど、「中国人の若者が車を買わなくなっている」と伝え、中国の若者の考え方の変化が中国自動車市場に影響を与え始めているとの記事を掲載した。

 記事はまず、日本における若者の車離れを紹介。日本の場合は経済的余裕のない若者が増えたことのほかに、移動手段の多様性やレンタカー、カーシェアリングの普及、駐車スペースの問題などが関係していると言われるが、中国でも同様の現象が起きつつあるという。

 中国における若者の車離れの例として、投資で大成功したという26歳の中国人男性は、「成功したら高級車を乗り回して見せびらかす」という従来の概念には倣わず、車を買わない主義だという。彼にとって車は「交通手段」にすぎず、普段は公共交通機関を利用し、必要な時にレンタカーを利用すれば十分だという。これは車の購入費や維持費の節約になるだけでなく、渋滞に巻き込まれないので「時間とエネルギー」を有効活用できると満足しているそうだ。

 こうした考えの若者はまだ少数ではあると記事も認めているが、すでに中国では自動車は富の象徴ではなくなりつつあると指摘、自動車に対する消費概念の成熟、知識と経済レベルの向上に伴い、自動車購買意欲は減退していくだろうと予想した。日に日に激しくなる渋滞や、利便性が向上する公共交通機関の存在を考えると、自動車購入を控える若者が存在するのはごく当然であり、中国も日本と同じ道を歩む可能性があると指摘した。

 結婚して子どもができると車を買う人が多いのは日本も中国も同じだが、記事は中国でも晩婚化で出産年齢が高くなっていると指摘。公共交通機関がさらに発展し、晩婚化がさらに進めば、中国の自動車メーカーは若者世代の消費者層をまるまる失ってしまう危険性があり、失われる可能性のある金額は「天文学的な数字になる」と論じた。

 中国で事業を展開する自動車関連企業にとって、いかに自動車の魅力を伝え、若年層をつなぎとめられるかどうかが今後の課題になりそうだ。(編集担当:村山健二)(イメージ写真提供:123RF)