日本ハム・中田翔【写真:田口有史】

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29日の楽天戦で今季初の2本塁打も…「今は打点を重視してやっている」

 日本ハム・中田翔内野手が本塁打へのこだわりを捨てた―。

 交流戦前最後の一戦となった29日の楽天戦(コボスタ宮城)では、今季初の1試合2本塁打をマークした中田。3戦3発とホームランバッターとして状態を上げてきたように見えるが、試合後のコメントではチーム貢献に徹する打撃論を発した。

「打球の角度が上がらないと思ってやっているけど、今は打点を重視してやっている」

 アーチよりも打点―。チーム打撃に徹する発言の裏には助っ人レアードの大爆発があるようだ。29日の楽天戦で2試合連続の1試合2本塁打をマーク。月間12本塁打と量産し、ここまで17本塁打。西武・メヒア(16本)を一気に抜き去り、パ・リーグの本塁打ダービー単独トップに立った。

栗山監督は本塁打量産に期待? 「これを待っていた」

「レアードがいいので。とにかく打点を取りたいと思ってやっている」

 中田は29日の試合でプロ最多タイ5打点。42打点はリーグトップの西武・メヒアに1点差だ。それでも、大阪桐蔭高では「平成の怪物」と呼ばれ、高校通算87本塁打を記録。プロでも通算144本塁打で、侍ジャパンでも主軸と期待される長距離砲だ。

 29日の試合後、栗山監督も「ずっと打球が上がらないことを気にしていたが、打球がスタンドを越えてくれると翔らしくなる。これを待っていた。これで波に乗ってほしい」と期待を込める。一発長打の打撃は魅力十分だが…。

 31日のヤクルト戦(札幌ドーム )から交流戦が始まる。昨季の交流戦では打率3割、4本塁打、18打点だった。不動の4番が、どんな打撃を見せるか注目だ。