犬も飼い主と楽しく過ごせればうれしい

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米マイアミ大学、イリノイ大学、ミズーリ大学の研究チームは、犬を飼っており、一緒に散歩に出ている高齢者は、身体的に健康な傾向にあるとする研究結果を発表した。

研究では、全米の50歳以上の健康状態や生活環境を、米国立老化研究所と社会保障局から提供されたデータをもとに分析した調査「Health and Retirement Study」から、2012年に実施された男女771人分を抽出。

対象者の健康状態や運動量、病院の受診頻度などを調査するとともに、1頭以上の犬を飼っている人には、「犬を友人だと思う」といったペットとのつながりを回答するアンケートを実施し、犬との関係の深さも分析している。今回の調査では、犬以外の動物の飼育は対象としていない。

その結果、犬を飼っており、散歩に出かけている60歳以上の人は、米国で成人に推奨されている「週150分以上の身体活動」を達成するか、それ以上の身体活動を常に実施しており、BMIも過体重(米国基準で25以上)未満となっていた。身体的不調を感じて病院を受診する回数も、犬を飼っていない人に比べると少ないという。

また、犬との関係が深く、親密であると答えた人は、そうでない人よりも身体活動量、特に歩行の時間が長くなる傾向にあった。

研究者らは、高齢者の健康と犬の散歩に因果関係があることを示すものではないとしつつ、「高齢者に対して犬の飼育をすすめたり、すでに飼っている人には、より親密になれるようなプログラムを提供することが、結果的に高齢者の健康につながる可能性がある」とコメントしている。

発表は、2016年3月21日、オックスフォード大学出版局の老年学専門誌「The Gerontologist」オンライン版に掲載された。

参考文献
Dog Walking, the Human-Animal Bond and Older Adults Physical Health.
DOI: 10.1093/geront/gnw051 PMID:27002004

(Aging Style)