「月をつかむ」と言うと、まるでおとぎ話のように聞こえるが、清華大学の理系男子は3Dプリンター技術を使い、小型版の「月のランプ」を作り出した。

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「月をつかむ」と言うと、まるでおとぎ話のように聞こえるが、清華大学の理系男子は3Dプリント技術を使い、小型版の「月のランプ」を作り出した。北京日報が伝えた。

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開発チームの責任者、清華大学自動車学部の王世棟氏(院生)は、「3Dプリンターで作成された月のランプは、月面の月探査画像に基づき再現されたもので、本物そっくりだ。ランプの表面はグレイスケールイメージによる3D復元技術で作られている。表面の凹凸と明暗は、ランプ表面の厚さを変え、光の透過率を調整することで表現している」と説明した。

月面は起伏が激しく、本物の月を再現するならばグレイスケールイメージが必要だ。暗い部分は月の海(谷)、明るい部分は山の峰だ。王氏と開発チームはアメリカ航空宇宙局(NASA)と各種天文台のウェブサイトにアクセスし、月のグレイスケールイメージをできるだけ多く集め、正確に模型を作った。従来の発想では、グレイスケールイメージで月の地形を再現したならば、太陽の代わりに強い光源を用いて月に照射すれば、リアルな月が完成する。しかし仮にこの月を外に持ち出したくなった場合、強い照明もセットで持ち歩かなければならないのだろうか?

そこで彼らは発想を変え、光の反射を透過に変えればどうなるだろうか?と考えた。暗い部分は月の海で、厚さが薄い。月の中から光を透過させれば、明るく見える。明るい部分は山峰で厚いため、光を透過させれば、暗くなる。つまり、それぞれの厚みを逆にすれば月の地形を再現することができる。しかも光の透過に変えることで、この小さなランプは装飾にも照明にも使え、一挙両得だ。

王氏によると、初めて3Dプリンターで作成した月には、まだ数多くの問題があった。例えば明暗がリアルでなく、クレーターが多すぎ、手触りが悪く、連結部分の見栄えが良くないといった問題だ。3カ月以上に及ぶ20数回の実験を経て、この3D模型はようやく形になった。

「ランプは高精度が求められるため、直径15センチの月の作成には20時間かかる。そのためにはプリンターの最良の状態を維持しなければならない。途中でバグが生じれば、月全体が台無しになり、一からやり直すしかない」と語る。

1000分の旋回印刷、0.2ミリ以下の印刷精度、1200層の積層により、1つの月のランプがようやく完成する。(提供/人民網日本語版・編集/YF)