中国メディアの人民網は26日付の記事で、マレーシアのクアラルンプールとシンガポールを結ぶ高速鉄道計画における中国と日本の受注競争は、単なる製品の売買をはるかに超えた重要な意味があると説明している。(イメージ写真提供:123RF)

写真拡大

 中国メディアの人民網は26日付の記事で、マレーシアのクアラルンプールとシンガポールを結ぶ高速鉄道計画における中国と日本の受注競争は、単なる製品の売買をはるかに超えた重要な意味があると説明している。

 記事はこの受注競争について「製品を輸出して経済的利益を獲得するだけのものだろうか?」と問いかけた後、「そのような単純な意味をはるかに超えている」と指摘。この建設計画は1兆円を超える規模と称されるが、記事は1兆円という金額をはるかに超える価値があると指摘したことになる。

 続けて、「高速鉄道の輸出とは、すなわち技術標準と経営方式の輸出を意味する」と説明。「世界中が中国の高速鉄道を採用するということは、つまり中国の技術標準が世界的な標準規格になることを意味している」と説明、続けて「これはすなわち中国が規格の制定者になることを意味する」と論じた。

 「世界の規則の制定者」になることは、なぜ経済的利益獲得よりもはるかに重要な意義を持つと言えるだろうか。世界の規則、規格の制定者になるというのは簡単に言えばその業界のリーダーであることを意味する。一帯一路戦略を通じて、中国の影響力拡大を目指す中国にとっては、高速鉄道の規格の制定者になることは重要であり、つまり中国が世界の規則の制定者になるという表現には、同産業ひいては世界経済でリーダーシップを取る存在を目指しているとも言えそうだ。

 記事は高速鉄道は、「中国文化や核心となる価値観を輸出する効果的なキャリア」であると指摘。世界的な輸出が全面的に成功するなら、世界の価値感は「中国方式」に染まるという見方を示した。また、「日本は規則や文化を輸出することの重要性を中国よりも深く認識している」と記事は説明、それゆえに「日本は絶対にそうやすやすとは中国にその機会を与えたりはしない」と指摘。高速鉄道建設計画の受注競争において日本が中国と熾烈に競争する背後にはこうした理由があるという見方を記事は示している。

 中国の若い女性たちは今、欧米のファッションに夢中になり、中国文化に基づくファッションは評価されなくなっている。このような現状は日本も同様だが、中国自身、文化や価値観の輸出入が単なる商品の売買をはるかに超えた意味を持つことを痛感していると言えるだろう。(編集担当:村山健二)(イメージ写真提供:123RF)