左・橋下徹の「問題解決」公式メールマガジンより/右・『東国原流人生相談 あなたの悩みをどげんかせんといかん』東京コラボより

写真拡大 (全2枚)

左・橋下徹の「問題解決」公式メールマガジンより/右・『東国原流人生相談 あなたの悩みをどげんかせんといかん』東京コラボより


 おいおい、正気か? テレビを見ていて思わずそうつぶやいてしまった。昨日29日の『アッコにおまかせ!』(TBS)で、舛添要一都知事の一連の騒動を受け「都民が願う新しい都知事」というアンケート調査を放送していたのだが、その結果は以下のようなものだった。

1位 橋下徹
2位 東国原英夫
3位 池上彰
4位 小泉純一郎
5位 小泉進次郎

 3位以下はなんとか理解できるものの、1位と2位が橋下、東国原って......。しかし、番組の出演者たちは納得の様子。和田アキコは2位の東国原氏を「よく勉強してるしね」と賞賛し、1位が橋下氏だと分かると、全員が「あ〜」とうなづく。NON STYLEの井上裕介は「なるほど、なんか変えてくれそうな気がしますね」とコメントした。

 たしかに、同番組だけでなく、『ゴゴスマ』(TBS系)などいくつかの番組、メディアが"ポスト舛添"アンケートを行っているが、そのほとんどが1位は橋下氏、2位は東国原氏と同様の結果を示している。

 アンケートに答えた人たちは本気でこの下品な嘘つき元知事たちが"五輪の顔"になってもいいと思っているのだろうか。東京都民はもうちょっと知性と良識があると思っていたが......。それとも、石原慎太郎→猪瀬直樹→舛添要一と、3代にわたり問題都知事を誕生させた都民のアンケートなんだから、この結果は当然なのか。

 しかし、これは決して都民だけの責任ではないだろう。というのも舛添問題が噴出して以降、メディアがこぞってこの2人の発言を取り上げ続けているからだ。

 例えば、橋下氏はこの問題が勃発して以降、連日のようにTwitterやメルマガで、舛添批判を展開している。自身の冠番組『橋下×羽鳥の新番組(仮)』(テレビ朝日)でも、海外出張問題などを取り上げ、「スイートルームなんか絶対に必要ない」「舛添要一知事の外遊視察経費にはびっくり。大阪府、大阪市では考えられない」「東京都知事がそんなに偉いのかね」と発言した。

 すると、この発言をテレビやスポーツ新聞、ネットニュースなどがこぞって紹介。結果的に、毎日のように、橋下氏の都知事問題に関する見解が拡散もされていくという仕掛けだ。

 東国原氏の場合はもっと露骨だ。『バイキング』『みんなのニュース』(フジテレビ)、『ゴゴスマ』『白熱ライブ ビビット』(TBS)、『胸いっぱいサミット!』(関西テレビ)などにコメンテーターとして登場、「法的にはギリギリだが納得できない」「人間的にアウト」などといった厳しい舛添批判を喋り、少し前の"ハニートラップ評論家"から一転、舛添問題評論家のような扱いを受けている。

 29日の『サンデージャポン』(TBS)でも、舛添知事の記者会見に話題が及んだ際、テリー伊藤氏が突然、何の関係もないのに「(記者会見に)橋下さんや東国原さんみたいな人が行かないと勝てないよ」とコメントしていたが、今では舛添知事問題を語るときは、2人のことを持ち出すのがまるでお約束のようになっているのだ。

 マスコミが、連日のように舛添都知事の問題を取り上げる中で、こういう扱いをしていれば、それらを見た人たちが"ポスト舛添といえば、橋下か東国原"というふうに刷り込まれていくのは当然だろう。

 しかも、これを笑って済ませられないのは、この2人が本当に都知事選挙に出そうなことだ。

 本サイトでも報じていたように、橋下氏に関しては官邸サイドが本気で都知事選に担ぎ出そうとしており、菅義偉官房長官がすでに接触したという情報もある。

 一方の東国原氏もやる気満々だ。東国原氏は舛添問題がまだ盛り上がっていない頃からあちこちのメディアにしゃしゃり出て舛添批判を口にしていたが、それは明らかにポスト舛添を意識してのことだったという。

「東国原さんはすでにいろんな人に出馬を相談しており、ブレーンを集めている状態。自民党の推薦は難しそうですが、それでも、橋下さんさえ出なければ勝てると踏んで、出馬に踏み切るつもりのようです。あとは橋下さん次第でしょうね」(全国紙政治部記者)

 もし、このまま舛添知事が辞任に追い込まれて、彼らのうちのどちらかが都知事選に立候補したら、マスコミは事前運動に協力したことになる。というより、2人とも明らかにそれを狙って、マスコミを利用しているのだろう。

 たんに視聴率が取れるからというだけで、嘘つき弁護士やインチキな三流芸人を持ち上げて、都知事になるお膳立てをしてしまう。マスコミの浅はかさには、もはや語る言葉もない。
(伊勢崎馨)