日本と中国の関係を巡って、交流や友好に関する内容よりも相手を脅威とみなす論調が両国メディアにおいて目立つのは、なおも変わっていない印象を受ける。中国メディア・環球網は27日、日本のメディアにおいて「中国へのけん制」がホットな頻出ワードになっているとする評論記事を掲載した。(イメージ写真提供:123RF)

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 日本と中国の関係を巡って、交流や友好に関する内容よりも相手を脅威とみなす論調が両国メディアにおいて目立つのは、なおも変わっていない印象を受ける。中国メディア・環球網は27日、日本のメディアにおいて「中国へのけん制」がホットな頻出ワードになっているとする評論記事を掲載した。

 記事は、日本のメディアにおいて「中国へのけん制」が頻出ワードになっており、この言葉の持つ「ニュース価値」が近年急上昇したと紹介。他にも「中国崩壊」など中国に対するネガティブな言葉が日本のメディアにおいて好んで使われていると伝えた。

 そのうえで、中国のシンクタンクである日本企業研究院の陳言・執行院長が「中国へのけん制」という言葉が集中的に出現したのは、安倍晋三首相が就任して以降、ここ4、5年の事であると解説したとしている。また、日本の指導者は「中国が領海問題の現状を武力で変えようとしているため、中国をけん制する必要がある」と堅く信じているほか、東南アジアのインフラ開発プロジェクト、さらには「中国とは関係のないオーストラリアへの潜水艦売り込み問題」においても日本メディアがはっきりと「目的は中国へのけん制」と論じていると解説した。

 また、中国社会科学院日本研究所の学者が「日本の世論には『中国へのけん制』という理念に対して疑念や批判を示すものもあるが、総じて中国への警戒や敵視が主流となっている」と説明するとともに、世論やオピニオンリーダーが政府の意向や民衆に阿って中国を貶める言論を続ければ、一般市民の中国に対する偏見や嫌悪感がさらに深まり、日中関係の改善、さらに長期的には日本の国益にも悪影響を及ぼすことになると論じたことを紹介している。

 中国が急速な成長に伴い、地域や世界における存在感を増したことで、日本は中国に対する態度や位置づけを再考する必要に迫られている。かつての認識が通用しなくなりつつあるなか、その焦りが一部で中国に対して恐怖感を煽り立てる風潮につながっているとも言える。一方、安倍政権に嫌悪感を示す傾向のある中国でも、日本を脅威としてあおる言論が根強く存在する。どちらが先、どちらの一方的な責任、と押し付けることなく、新たな時代における両国の距離感や立ち位置を互いに模索していく必要があるだろう。(編集担当:今関忠馬)(イメージ写真提供:123RF)