扶養控除の範囲内で、アルバイトやパートで働いている妻も多いかもしれません。しかし、夫に何かあったときのことを見据え、自分がメインで家計を支えられるくらいの安定した収入がある方が何かと安心。

とはいえ、以前はバリバリ働いていたけど子育てでブランクがあったり、これまでフルタイムで働いたりしたことがないという場合、出産後にキャリア路線に乗るためにはどのような努力が必要になるのでしょうか?

●正社員だけがキャリアのすべてではない

共働き家庭の家計に詳しい、ファイナンシャルプランナーの武藤貴子さんに話を聞きました。

「いまの時代、正社員になるのはかなり難しいというのが現状です。とくに、専業主婦でパートしか経験がない場合、会社でキャリアを形成できる職種に就くことは、さらに困難をともなうと考えられます。正社員になることを目指すのであれば、時間がかかることを覚悟しておく必要がありますし、また正社員になったからと言って必ずしも給料とキャリアのアップが見込めるとは限りません」(武藤さん、以下同)

やはり就労経験の乏しさがネックになり、雇用する側も正社員として迎え入れることを躊躇してしまうようです。

しかし、これからの時代、正社員として働くことはメリットばかりではないと指摘します。

「正社員のメリットとして社会保険制度が充実していることも挙げられますが、これからそうした保障も目減りしていくことが予想されるなか、個人でも加入できる確定拠出年金という節税効果に優れた制度も近年話題になっています。これは、国が暗に『必ずしも現在のような年金を保証できないので、ぜひ確定拠出年金のような優れた制度を利用してください』というメッセージを発しているとも捉えることができます。つまり、会社勤めの方も、これからは自助努力が求められる時代に入ったということだと思います。そうであるならば、会社だけに頼らず、自分の力で稼いでキャリアを手に入れることを考えてもいいのではないでしょうか」

正社員として働くことがキャリア形成のすべてではないと語る武藤さん。

●キャリアの多様化に追い付けるようアンテナを張っておく

さらに、今の時代は会社員であっても、収入を得られる場を広げている人もいるようです。

「最近は、副業を認めている会社も増えていますので、個人として長く働けるような資格を取り、その資格をもとに仕事をしてみるということもありだと思います。また、主婦の方でアフェリエイトをはじめて、パート収入の5倍近くになったことで、パートを辞めたという方もいます。ほかにも、ネット上で企業が個人に仕事を発注するクラウドワーキングも広まっているので、トライしてみてもいいかもしれません」

ネットでもさまざまな情報が転がっているなか、信頼できる稼ぎ方を見極めるためにも、自分で情報を取りにいく姿勢が大事なのかも。そうした努力を経て、実績を重ねれば本気で正社員を目指すときにも、きっと役に立ちそうです。

(構成・文:末吉陽子/やじろべえ)