中国では現在、「ジャパン・アズ・ナンバーワン」という書籍が人気となっている。同書籍は1979年に出版され、日本の高度経済成長の成功を取り上げた内容として、日本でもベストセラーとなったものだ。(イメージ写真提供:(C)Sean Pavone/123RF.COM)

写真拡大

 中国では現在、「ジャパン・アズ・ナンバーワン」という書籍が人気となっている。同書籍は1979年に出版され、日本の高度経済成長の成功を取り上げた内容として、日本でもベストセラーとなったものだ。

 中国メディアの新華社はこのほど、1979年に出版された「ジャパン・アズ・ナンバーワン」が現在の中国で人気となっている理由を考察しつつ、「中国人が今、ジャパン・アズ・ナンバーワンを読むべき理由」について論じた。

 「ジャパン・アズ・ナンバーワン」は中国で「日本第一」という名前で販売されている。中国の最高学術機構である中国社会科学院が開催したフォーラムでも「ジャパン・アズ・ナンバーワン」が取り上げられ、多くの学者がその内容について討論を行ったほどだ。

 記事は、日本と中国は「一衣帯水」の関係にありながら、中国人にとっては「近くて遠い国」だと指摘し、日中が互いに対する理解を深めることは日中双方にとって益があると主張。改めて日本という国を知り、日本の長所に学ぶことは中国にとって大きな利益につながるとの見方を示し、そうした意味で「ジャパン・アズ・ナンバーワン」は有益であると論じた。

 続けて、日本民族は「決して過小評価できない民族である」と指摘したうえで、国土の小ささや資源不足など、先天的に不利な条件のもとにあっても「これほどの先進国となった理由は熟考に値する」と主張。日本経済の規模はすでに中国に追い越されたと指定する一方で、「実際には日本は世界第2位の経済大国であり、アジア随一の先進国である」と論じた。

 記事でも指摘しているとおり、中国は日本を抜いて世界第2位の経済大国となったが、規模だけで見れば世界第2位であっても、実態を見ればそれは人口と国土を背景とした数字であることが分かる。中国は現在、これまでの成長モデルが通用しなくなり、新しい成長モデルへの移行を迫られているが、「中所得国のわな」に陥るのではないかとの懸念も存在する。「中所得国のわな」とは新しい成長モデルへの移行に失敗し、経済成長が停滞する状況を指す言葉だ。次の成長およびステージを目指しているからこそ、中国で成功事例としての日本が注目されているのだろう。(編集担当:村山健二)(イメージ写真提供:(C)Sean Pavone/123RF.COM)