台湾東部、石灰石の採掘ではげ山広がる  環境への影響懸念する声も

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(台北 29日 中央社)豊かな自然が広がる花蓮県で、真っ白いはげ山が拡大を続けている。セメントの原料に使われる石灰石が大量に採掘されているためだ。国が認めた合法的な開発だが、環境や景観への影響が懸念されている。

宜蘭県との県境に近い花蓮県和平にあるセメント工業区に広がるはげ山は、衛星写真からでもはっきりと見てとれる。風光明媚な東部に突如現れた工事車両が大きな砂ぼこりを上げて走り回る光景は、まさに異様だ。

そもそもはげ山が広がる原因となったのは、西部で採掘されていた石灰石が枯渇しだしたから。国の働きかけもあり、セメント業者が次々と東部に移転した事情がある。

同様の光景は観光名所、タロコ渓谷にも近い同県立霧渓の河口にも広がる。タロコ国家公園が制定される1986年より前の1973年に、セメント業者が公園内にある25ヘクタールを含む443ヘクタールの採掘権を取得し、今も採掘が続けられているのだ。

経済部(経済省)では公園内25ヘクタールの部分について、採掘権が2017年11月に切れるとして、それまでに植林などによる自然景観の回復を求めている。だが、そのほかの土地については、採掘を制限する法律などがなく、はげ山は今後も拡大を続けそうな様相を呈しており、環境保護に向けた対応が急がれている。

(編集:齊藤啓介)