日本人の中で、大阪人の気質は比較的中国人のそれと似ていると言われる。山東政法学院の張晨雨さんは、大阪に住んでいる叔母の話を聞いて、大阪にどっぷりとはまってしまったようだ。写真は大阪。

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日本人の中で、大阪人の気質は比較的中国人のそれと似ていると言われる。大阪に住んでいる叔母の話を聞いて大阪にどっぷりとはまってしまったという山東政法学院の張晨雨さんは、自身と大阪の関係について次のように作文につづっている。

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中国では北京人と上海人のお国自慢合戦が有名だが、私自身はあまり興味がない。でも、日本語を勉強し始めて、日本にも北京と上海のような、大阪と東京の「砲煙なき戦争」があることを知った。大阪人は東京人に「ケチで俗っぽい」とばかにされ笑われて、大阪人は「東京人は孤高を標榜するだけ」と反論しているが、やはり分が悪い。

私の叔母は5年前から仕事で大阪に住んでいる。叔母は中国に帰ってくるたびに、よく私に大阪の話をしてくれる。「大阪人は日本人だけど、まるで中国人みたいだよ」。叔母が最初に大阪に行ったとき、道に迷ってしまい、見知らぬおばあさんに道を尋ねた。すると、そのおばあさんは目的地までついてきてくれたそうだ。その時、叔母は日本語を少ししか話せなかったが、「日本人がこんなに親切で優しい人たちだとは思わなかった」と話してくれた。

日本語を勉強し始めた時、「大阪弁はイントネーションが標準語と反対のものが多いので気をつけるように」と先生に言われたことがある。「雨」と「飴」、「箸」と「橋」など、もともと覚えるのが難しいのにイントネーションを間違えてよく注意される。小さな子供からおじいさんまで、大阪人はみんな大阪弁でしゃべる。関西学院大学の教授が調べたデータによると、「地元の言葉が好き」「どちらかと言えば好き」と答えた人は東京では58%。一方、大阪では92.1%だそうだ。大阪弁を愛する大阪人は、妙なイントネーションの大阪弁を使う人に厳しいらしい。大阪への愛情と誇りにあふれた人たちなのだ。

叔母は時々、大阪人が人に道を教える時のマネをしてくれる。「そこをピュッと行って、エレベーターに乗ってドーンと降りるんや」。私は「ピュッ」「ドーン」と言われてもよくわからないのだが、叔母はこれが大阪流の親切さだと説明してくれた。

私は大阪のお笑い番組が大好きだ。「ぼけ」と「つっこみ」は大阪弁でないと面白さが伝わらない。テレビのスタッフが街頭でインタビューをするのに、マイクの代わりにタワシを差し出すと、東京の人は困った様子で「これ、タワシじゃないですか」と答えた。嫌な顔をする東京人と逆に、大阪の人はすました顔でインタビューに答えている。連れの人も加わって、見事なジョークのコンビプレーを見せてくれる。

日本語を勉強し始めてもうすぐ3年になる。大好きな大阪の漫才を見ても、実はまだ半分しか意味が分からない。でも、大阪人の表現の仕方は、言葉がまだまだの私にもとても面白い。なぜ、こんな素敵な大阪が東京人に嫌われるのか、私にはわからない。大学を卒業したら大阪に行く、というのが今の私の夢だ。もっともっと日本語を勉強して、いつか私はきっとこの目で本物の大阪を見に行く。大阪人と大阪弁で冗談を言えるような日を夢見ている。(編集/北田)

※本文は、第十一回中国人の日本語作文コンクール受賞作品集「なんでそうなるの?中国の若者は日本のココが理解できない」(段躍中編、日本僑報社、2015年)より、張晨雨さん(山東政法学院)の作品「好きやねん、大阪」を編集したものです。文中の表現は基本的に原文のまま記載しています。なお、作文は日本僑報社の許可を得て掲載しています。