第7回:京都ブックフェスティバル実行委員長  洞本昌哉氏

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京都市役所前の階段を降りるとそこは広大なショッピング街が。ここが京都ではじめての本格的な本のイベントである「京都ブックフェスティバル」の会場です。

―どういう経緯でこのイベントが開催されることになったのですか。

もともと3年ほど前から京都の出版社さんの正月の会合などで、活性化対策として何かイベントができないかという話はあったのです。では何故出版社さんのイベントを我々書店がやることになったかというと、本の値引き販売イベントを出版社さんが自ら主催するのは、新刊書店さんへの配慮もあり難しい。それなら神保町ブックフェスティバルのように街興しの一環としてやる分には問題なかろうという事で、僕が会長になっているZEST御池会を京都ブックフェスティバル実行委員会(京都府書店商業組合・日本書籍出版協会京都支部)の中に入れることにしました。そういう経緯もあり、私が責任者になり、この場所で開催することになりました。

―それにしても、これだけの本をかなりな特別価格で販売できているのは、凄いことですね。

街おこし、商店街の活性化のためでもあるので、出展料はワゴン・ポスター等実費分しかかからない設定にしました。負担を減らすことでなるべく多くの地元の出版社さんに参加して頂きたかった。倉庫に眠っていた本、再出荷する予定のない本を再販制度の弾力的運用とご理解頂き特別価格で販売し、1人でも多くの地元の読者に本と出合って頂きたかった。そして出版社自らが対面販売することで、作り手の想いがダイレクトに読者に伝わるイベントにしたかったのです。中には茶道の専門書や仏教書など普段書店ではあまり店頭で販売していないような出版社さんにも参加してもらっています。

正月に思いついて説明会を開いて、4月開催という、あまりにも時間がないスケジュールでしたが、実行委員会である書店組合・書協の両トップが理解を示して頂き、18社の地元出版社さんが趣旨に賛同して、参加していただくことができました。様子見で来年は参加したい、という社もかなりありますので、今後は更に大きな規模での開催になる手ごたえを感じています。

実は本屋大賞の京都版である「京都本大賞」も私が中心となって仲間と作ったのですが、そのメンバーがいてくれたことが、今回の企画を進めるうえでも非常に助かりました。

―広くて雨や風の心配もないし、ここは本のイベントにはもってこいですね。

広場は全部で4つあります。今年はまだそのうち1.5カ所しか使用していませんから、今後はアイディア次第でもっともっと規模を拡大できます。児童書の広場、一箱古本市やコミックなど、いろいろな意見が出ています。東京の出版社さんの参加希望もあります。

出版社さんは在庫を活用できるし、商店街は割引券を配布してもらうことで、お客さんの呼び込みになる。読者は普段あまり目にすることができないような地元の出版社さんの本を安く手に入れることができる。皆が幸せになれる仕組みにできたのかな、とおもっています。正直物凄く大変で、その割に儲かるのかと言われれば、書店組合の事業の一環としては、あまりお金にはならないかもしれません。でもこれによって地元の出版社さん、作家さん、商店街、読者の輪が出来てきて、人が集まるようになり、今後ますます活気が出てくると信じています。まずは動き出すことが大事だと思っています。

とにかくエネルギッシュでスピーディーな洞本社長。商店街を一緒に歩いていても、あちらこちらから声がかかり、地元でも愛されている方なのだな、ということがよくわかります。今後も洞本社長の動向には注目していきたいと思います。

<プロフィール>

洞本昌哉

京都府出身。1969年生まれ。大学卒業後銀行に勤め金融を学ぶ。3年務めた後、家業である「株式会社ふたば書房」に入社。書籍担当、店長職を経て社長に就任。JPIC読書アドバイザー・絵本専門士の資格を取得し、各方面にて読み聞かせ活動にも積極的に参加している。KBS京都 「笑福亭晃瓶のほっかほかラジオ」「そうだ、本屋さん行こう!」に月1回レギュラー出演。

京都ブックフェスティバル

4/23(土)〜24(日)ゼスト御池河原町広場・市役所前市場

主催:京都ブックフェスティバル実行委員会

後援:京都府書店商業組合・日本書籍出版協会京都支部・京都新聞・KBS京都