28日、中国新聞網は、27日のオバマ米大統領による広島訪問で謝罪がなされなかったことについて「日本人は満足したのか」と伝えた。

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2016年5月28日、中国新聞網は、27日のオバマ米大統領による広島訪問で謝罪がなされなかったことについて「日本人は満足したのか」と伝えた。

オバマ氏は27日午後、米国の現職大統領として初めて広島を訪問し、平和記念公園で原爆慰霊碑に献花を行った。今回の訪問ではオバマ氏が被爆者に対して謝罪をするのかどうか、国内外から大きな関心を集めていた。日本の一部の人々はオバマ氏に多くの被爆者たちに直接謝罪するように要求。これに対し、オバマ氏は訪問前から謝罪はしないと態度を明らかにし、「当時原爆を落としたのが正しかったのかどうか検討することは歴史学者の仕事だ」と語った。

しかし、日本の被爆者の多くはオバマ氏の広島訪問について肯定的態度を示しており、謝罪がなかったことを気にかけてはいない。共同通信社の調査では、8割近くの被害者が米国は謝罪する必要はないと考えており、特に謝罪を要求することでオバマ氏が訪問を取り消すようなことは避けたいと回答した。その一方で、韓国の被爆者団体はオバマ氏の広島訪問に抗議し、「安倍政権が日本を『被害国』として強調する一方にならないよう」に求めた。さらにオバマ氏の広島訪問を「軽率で遺憾」とする韓国メディアもあった。

世界の非核化を推進し、ノーベル平和賞を受賞したオバマ氏にとって任期満了が近くなった今、最も関心のある政治課題は残り少ない時間の中でできるだけ「核なき世界」の理想を実現し、自らの政治的遺産を残すことだ。「核兵器を持ち、また唯一それを使用した国家として、米国には道義的責任がある」と語っているオバマ氏にとって、今回の広島訪問は「道義的責任」と「核なき世界」をアピールする絶好の機会になったと言える。

他方、安倍首相にとっては、日本が第2次世界大戦時に侵略国であったというイメージを薄めるよい機会となったと記事は指摘。ある専門家が、「日本はこれまでずっと米国の要人が被爆地を訪れることを望んでおり、表面的には世界に『核兵器をなくす』とアピールしているが、実際には自国を『被害国』のイメージとして描き、侵略戦争の責任を回避しようとしている」と分析していることを伝えた。

中国の王毅(ワン・イー)外相は27日、オバマ氏の広島訪問について、「広島は関心を寄せるに値するが、南京はより忘れられるようなことがあってはならない」と述べ、日本は加害国として責任を免れることはできないと強調した。記事は、今回のオバマ氏の広島訪問で最も喜んでいるは安倍首相だと指摘。任期満了が近いオバマ氏に「初めての訪問」でその「核なき世界」の理想をかなえさせただけでなく、日本が侵略戦争で加害国であったというイメージを薄めるというねらいも実現したからだという。日本のメディアでは、今回のオバマ氏の広島訪問は間違いなく安倍政権のイメージを高め、今年7月に行われる予定の参議院選挙の際、与党側に有利に作用すると報じられている。(翻訳・編集/矢野研介)