中国メディアの捜狐は24日、中国の教育は日本に比べて「150年遅れている」とする記事を掲載した。非常に優れた対象と比較して5年、10年遅れていると表現することはあっても、記事が中国の教育の遅れを「150年」と表現したのはなぜだろうか。(イメージ写真提供:123RF)

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 中国メディアの捜狐は24日、中国の教育は日本に比べて「150年遅れている」とする記事を掲載した。非常に優れた対象と比較して5年、10年遅れていると表現することはあっても、記事が中国の教育の遅れを「150年」と表現したのはなぜだろうか。

 記事は今から約150年前である1872年に初編が出版された福沢諭吉の「学問のすゝめ」を取り上げている。福沢諭吉が「天は人の上に人を造らず、人の下に人を造らず」と説くことによって「教育の公平性を強調した」と指摘したことを紹介し、学問のすゝめは一身独立して一国独立すると説いたが、この書とほぼ同じころに誕生した、中国の啓蒙思想家である梁啓超がこの書の影響を受けて「少年中国説」を著し、その中で「少年が聡ければ国も聡く、少年が富めれば国も富む」と説いたことを記事は紹介した。

 では現在の日本と中国の大学教育に、150年前に提唱されたこの精神は反映、あるいは実現しているだろうか。

 記事は日本には反映されていると説明、例えば日本の場合「受験生は受験したいと思う大学を、自由に受験できる」と指摘。偏差値に応じて自由に受験大学を選ぶことができ、中国のように戸籍所在地によって希望学部を受験できないという制限がない点で公平さが実現されていることを称賛した。

 また2015年における日本の大学生の就職率は96.7%であり、さらに大卒の初任給は非正規雇用の2倍に近いと紹介。日本においては「一身独立して一国独立する」の思想が大学教育において実現されているという見方を示した。

 一方で記事は、中国の大卒の就職状況は「楽観できない」と指摘。さらに「多くの大卒の初任給は農民工の月収に及ばない」と説明、さらに「これは世界的に見ても異常である」と指摘し、日本と比較しても大きな差があるという見方を示した。

 記事はこうした観点に立って日中の大学教育を比較、「中国の教育は日本に比べて150年遅れている」と論じた。つまり受験制度の公平さの点、また大学教育が国家の発展に貢献できる人材を育成する点、企業が大学教育を受けた人材を活用する点で、中国は150年前に提唱された重要な精神を日本のようには実践できていないと見ているようだ。

 優秀な人材の育成と国家の発展に不可分の関係があることは疑いようのない事実であり、大学教育制度を最善の方法で実施するのは国家の重要な責任の1つと言える。(編集担当:村山健二)(イメージ写真提供:123RF)