あとでトラブらない賃貸物件、不動産会社の選び方
 みなさん、賃貸住宅を退去するとき、やたら高額なお金を請求されたことはありませんか?

 賃貸住宅の空室率は年々あがっています。空室が多くなると、大家さんの経営が厳しくなるため、退去時に「もう縁が切れる相手だから取れるだけ取ろう」という、あくどい業者が増えているそうです。

 きちんと知識を持って、損をしたり、イヤな思いをすることがないように備えましょう。

 そこで賃貸住宅の専門家、不動産コンサルタント・尾浦英香さんと司法書士の太田垣章子さんに、「あとでトラブらない、業者・物件を探すコツ」を聞きました。
 まずは物件を借りるときに関わる業者をしっかり把握しておきましょう。

A)仲介不動産=物件にお客さんを紹介する業者。物件を紹介したあとはノータッチ
B)大家・オーナー=物件の持ち主
C)管理業者=物件の掃除や入居者対応全般を行う

 AとC、またはBとCが同じ場合もあります。

◆1)借りるなら地元の小さな不動産屋から

「いわゆる全国どこにでもある仲介不動産に、いいところはありません。

 仲介不動産はどんな人でも、どんな家にでも入居させるだけで仲介料が入りますから、とにかく契約を取りたがる傾向にあります。その上、入居した後は関係が切れてしまいます。

 大家さんの顔色を伺いながら物件を仲介させてもらうため、入居者には厳しい対応になりがちです」(尾浦さん)

◆2)宅建の更新年数を見ておく

⇒【写真】はコチラ http://joshi-spa.jp/?attachment_id=520301

「不動産業の経営は5年ごとに資格を更新していく必要があります。

 会社の名前の隣に『宅地建物取引免許番号:××知事(1)第XXXXX号』という記載があるはずです。このカッコの中の数字は、更新した回数を示します。

(5)だったら25年以上経営しているということ、(1)なら5年未満です。数字の小さいところは用心した方がいいかもしれません。

 それからオーナーと管理会社が同じところも要注意です」(太田垣さん)

◆3)現地に何度か行って情報収集する

「今はネットでたくさんの物件を検索できますが、そこからは、どんな大家さんが経営しているのか、管理はどうなのかはわかりません。

 実際にその街に行って、地元の不動産屋さんで大家さんの評判を聞いてください。真面目に長く経営している不動産屋さんなら情報を持っているはずです。

 物件もできれば朝昼晩と足を運んで、どんな人が住んでいるかチェックしましょう。内見のあとにひとりで戻ってじっくり見るのもオススメです」(太田垣さん)

◆4)共用部分が綺麗かどうかチェック!

「集合玄関、ポスト、ゴミ捨てなどの共用部分が汚れていないか確認しましょう。綺麗なお花が咲いているなど、細かく手入れをしているところは、熱心な大家さんです。

 ポストにチラシが大量に溜まっているようなところは、空室が多いなど、何かしら問題があるかもしれません」(尾浦さん)

◆5)内見の時はしつこく質問する

「更新料、今流行の民泊(Air B&B)をやっている住人はいるかなど、内見の時にいろんなことを質問しましょう。『この人にはしっかり対応しないといけないな』と思わせることが大事です」(太田垣さん)

◆6)気に入らないところは改装を依頼してみる

「内見してみて気に入らないところがあったら、修繕してもらえるか交渉してみましょう。大家さんによっては直してくれたり、家賃の交渉ができる場合があります」(尾浦さん)

【尾浦英香さん】
株式会社エクセルイブ代表取締役(http://exceleve.jp/)。大家さん向けのセミナーや、コンサルティング業務を行う。日本で唯一の女性不動産コンサルタント。著書に『スゴい賃貸経営のツボ』、『満室大家さん ガラガラ大家さん』。

【太田垣章子さん】
章(あや)司法書士法人(http://www.ohtagaki.jp/)代表社員。平成14年から賃貸トラブルを専門とし、延べ2000件以上の案件に携わる。賃貸住宅新聞にコラムを8年連載中。共著に『相続税・消費税増税!勉強しないと資産はなくなります』、『相続税増税!方法によってはもっと下がる相続税』、著書に『離婚家庭の子どもの気持ち』。

<TEXT/和久井香菜子>